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「あれ?シオン!」
「おお、すまぬな。
またして悪かった!」
「まったく・・・まあいい。
早くいくぞ」
シオンもスーツ着てる…てことはシオンも一緒に来るんだ!
てっきり童虎と二人旅なのかと思ってたんだけど違うんだね!
なんて言うとシオンは小さく笑う。
「貴女の守が一人なわけないでしょう。」
「あれ、気の所為かな?
あたし馬鹿にされてない?」
「気の所為じゃろ。
ほれ、早くいくぞ。」
「…納得できん!」
日ごろの行いの所為じゃろてなんて笑う童虎はちょっと嫌味っぽかった。
さっきの下りまだ根に持ってたのね…。
子供か!?
「今回は任務も何もない、ただの旅行じゃ。
ゆっくりしていくぞ!」
「わぁあい!」
「ナナシ様の慰安旅行ですから。」
あ、この旅行ってそういう意味合いだったのね!
全く知らんかった!
・・・大して慰安されるようなことしてないと思うんだけどな。
「楽しんでいくぞ、ナナシ!」
「…うん!」
あたしは先を歩く二人の手を取って、聖域を歩く。
楽しみだなあ…!
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