留伊

明朝には発つから、とすでに固められた荷物の中にそれを押しこむ。薬包紙が中の物に触れたのか、思ったより大きな音が出た。起こしちゃったかな、とふり返ったけど静かな寝息に安堵する。
(どうか、無事に帰ってきますように/食←伊・旅)

簡素な部屋に通され、早速背負った風呂敷を下ろし広げる。と、入れた覚えのない物が転がった。薬包紙に書かれた御守の文字に笑みがもれる。
(そういや、俺の荷物を触ってたな/食→伊・旅)




「#ファンタジー」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -