竹久々




さよなら、と紡ぎかけた俺の唇からは白い息が漏れただけだった。漆黒のドームの裾野には抗えぬ朝の光。兵助の睫毛の奥に隠れた黒い水晶みたいな瞳には凍りついた星が終わりを待っている。触れたら砕いてしまいそうで怖かった。散々傷つけておいて、今更何を、と思うかもしれねぇが-----それでも、俺は、




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