文仙

つい、と流暢に流れる文字を目で追う。桜の枝に結わえられた白い文紙からは、淡い春の匂いがした。
(あの男も意外なことをするものだ/文仙・告白)

薄紅を見かけた時に思い浮かんだのはあいつのことで、気がつけば手折っていた。渡せば、珍しくその花みたいに頬を染められて、こちらの耳まで熱くなる。
(うるせぇ。自分でも柄じゃねぇのは百も承知だ/文仙・告白)




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テーマ「推しとの恋」
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