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貴方を忘れるのも日課じみてきた下

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信二朗先輩、思い出さないでください。
あの人は、信二朗先輩と毎日交換するって約束してた文もずっと返してくれないじゃないですか。
文、綾部先輩が一応受け取って渡してますけど、あれ読まれてないです。
適当にその辺に山になっていました。
この前、平先輩と綾部先輩の部屋に入った時、捨てておきましたよ。
多分、気付かないでしょう。
綾部先輩は気付くでしょうけど、どうしようもないですもん。
人の気持ちは、簡単に変わらないでしょう?
いや、簡単に変わりましたね。
天女様が簡単に変えてくれました。
でも、天女様が降ってきたおかげで、僕は信二朗先輩ととっても仲良くなれました。
嬉しいですねえー。もう返しません!

「信二朗先輩!」
「ぐっ・・・うぅ、今日も来たな四郎兵衛!」
「はい!今日も仲良くしてください!」
「おう!」

知ってるんですよ、平先輩って、信二朗先輩の前でも自惚れが過ぎてたでしょう。
あれ、信二朗先輩はちょっと負担に感じてたみたいですよ。
毎日、長い文がきて、その殆どが自分、つまり平先輩に関する事だって、
ちょっと悲しそうにしてるのを良く見ました。
でもね、もういいんですよ!
僕はそんな事、信二朗先輩にしないし、しようとも思わないし、そもそも出来ない!
天女様がいなくなって、信二朗先輩に帰ってこようとしても、絶対に許しませんから!
信二朗先輩、とうとう毎日平先輩の事忘れるようになってきました。
元々委員会も一緒じゃないし、接点もそんなに多くないはずです。
これなら、これなら、もうすぐ平先輩なんて忘れてくれる。
左近と三反田先輩にお願いして、薬作ってもらったりしたかいがあったってもんです!
薬の内容は、ちょっと忘れっぽくなるのと・・・まぁ色々です。
ここまでしたのは信二朗先輩が欲しいから!だから。
信二朗先輩、思い出さないでください。

「信二朗先輩、今度休みありますよね?一緒にどこか行きましょう!」
「おう!」
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