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貴方を忘れるのも日課じみてきた上

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滝先輩、好きでした。
滝先輩滝先輩と慕った日々が嘘のように、俺は楽しく過ごしています。
それもこれも凄い愛してくれる後輩が居るおかげでしょう。
なんでしょうね、貴方との間にあったのは、赤い糸ではなかったようです。
もしくは、ちぎれた。多分天女様と四郎兵衛が二人でちょんぎったんでしょう。
ま、天女様は俺のこと知ってるかどうか・・・知ってますかね。
最初の頃滝先輩といたら凄い目でにらんできたし。
まぁもういいや。こんな書かなくてもいい文に書く内容考えなくても。

「信二朗せんぱーい!」
「おっ・・・ぐ、今日も来たな、四郎兵衛」
「はい!」

俺の脇腹に全力をかけて飛び込んできた四郎兵衛。
近くまで来てるのに気付けないとは、俺もまだまだだな。
いやまぁ文に書く内容考えてたってのもあるけど。
そういうことにして!俺の忍たま魂が痛い。

「今日も信二朗先輩は格好良いです!」
「ははは、ありがとう四郎兵衛」

可愛いなぁ、俺がもっと腕力あったら抱きしめてそのままぐるぐる回ってあげるのに。
そしたら四郎兵衛も大喜びで、俺も大喜び。幸せじゃないか。

「何考えてるんですか?」
「いや、四郎兵衛抱っこしたいなと」
「はい!」

むぎゅう、と抱きついてくる四郎兵衛。なんて可愛いんだ!
ぎゅっと抱きしめて、少しだけ持ち上げる。
あぁやっぱ駄目だ、ぐるぐる回るのは出来そうに無い。
四郎兵衛よりはでかいけど、やっぱ力がなぁ・・・。

「今日、実技だったんです!信二朗先輩に褒めてもらおうと頑張りました」
「おお、それはすごい。撫で撫でしてやろう」
「わぁ!信二朗先輩、ありがとうございますー!」

で、あぁ・・・なんだっけ?

「でですね、信二朗先輩!委員会は辛いですけど、前よりついていけたらやっぱりうれし・・・」
「そうかそうか、四郎兵衛は頑張ってるな」
「へへー!」
「俺も頑張らないとな」

ちょっと前まで考えてた事が消えていく。

「にしても・・・?俺、さっきまで何を考えていたっけな?」

何かずっと続けてた事があったような気がするけど。
少し考えようとした時、四郎兵衛が言った。

「いいですよ信二朗先輩!忘れちゃう事なんて、忘れてれば!思い出さないでください!」
「そうだな・・・」

四郎兵衛のそばにいると、心がぽかぽかする。
なんだか、ずっとここに、隣に居たいような。
あれ?なんか昨日もこんな感じだった気がする。
まぁいいか。もういいや。
四郎兵衛の隣が心地良いから、さっきまで考えてたはずの、もう思い出せない事なんてぽーい。
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