夢小説置き場 | ナノ

ひかるひと

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きらきらの人に、女の子が寄っていった。
しゅうぜん?そんなこといって、近づいてきらきらをたべちゃうつもりでしょ?
あなたはだぁめ。あのきらきらの人には、きらきらの人でないとだめ。
みんなとくらべるの。みんなはきらきらしてない。
きらきらしてても、ちょっとだけ。わたしよりきらめいてない。
いまのところ、鏡で見た、私が一番きぃらきら。
だから、あなたはだめ。私が一番、あの人のそばにいていいの。
それがきまりなの。だれのって?わたしのよ!

あの女の、名前の漢字もあっているかよくわからないあの女。
菩薩のような顔。いつもにこにこ微笑んで、明るく優しそうな真帆というらしい、女。
それはかなり前のこと、鍛錬をたっぷりとして、帰ってきた朝。
あの女が俺を見ているのに気づいて、ちらりとみた。
たまにみかけるいつも笑顔のあの女が、真顔で。
どこかへいこうとしていたらしい足を止めて。
きらきら、とつぶやいた。
それからずっとこの調子で、俺の傍に少しでも寄った女を排除している。
俺の前ではそんなそぶりはみせず、潮江さん潮江さんと寄ってくる。
忍者の三禁。女になど興味はない。
・・・しかし、あの女の菩薩のような顔が、能面のようになり、他の女を殴りつける顔。
・・・それは、少し・・・好ましい。

あら!すてき。あなたはとてもきらきら光る人ね!
天女とよばれるあなた。
あなたならいいわ、あなたなら。
私が守ったあの人を、あげる。
あなたはとってもきぃらきら。きらきら光ってる。
一番ひかってる。わたしよりも。わたしの光が消えてしまうくらい。
私はしょせん、そのへんの小石と思い知るくらい。
一番ふさわしいのはあなたね、あなたにおくるわ。

真帆が近寄ってこなくなった。天女とやらがよってくる。
真帆が遠くでくのたまと笑っている。天女が俺の傍で笑う。
真帆を食堂で見たが、ちらりともこちらを見なかった。天女が食事を一緒にとろうという。
天女が、天女が、天女が天女が天女が天女が天女が。
真帆、真帆は・・・



今日もあなたはきぃらきら。とてもすてきにきらきら。
くのたまのおともだちにきいたけど、きらきらはみえないそうなの。
でも私にはみえているから関係ないわ。
わたしは光るあなたがだいすき。
あのきらきら一番のひとがいなくなったのは残念。
でも今はわたしが一番きぃらきら。だからいいの。いいのよね?
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