不確かな抱擁 ##amz_4812422450#S# イラスト―雪舟薫 【あらすじ】 変りたい――。 昔から、北斗の行く所には災いが起こる。 その為、接触嫌悪症を患った北斗は部屋に閉じこもりがちの生活を送っていた。 自分を取り巻く不思議な因縁はいったい何なのか…。 その原因を突き止めるため、北斗は母の故郷、八ツ島へ向かった。 七歳の頃その島で記憶を失ったのだ。 記憶をたどれば、どこへ行っても疫病神の自分を変えられるかもしれない。 しかし、そこで北斗を襲ったのは、再度の記憶喪失だった。 島に着いてからの記憶がない北斗の身体には、誰かと抱き合った後のような痕跡が残っていて…。 幾重にも折り重なる謎と屈折した人の感情が絡まりあう、エモーショナル ラブストーリー。 【感想】 八ツ島は架空の島ですが、瀬戸内と聞いて親近感(笑) 横溝正史の小説で多々出てくる瀬戸内のイメージを彷彿とさせる感じでした。 どこか仄暗く、排他的な感じ。 独自のルールで行われる祭り。 そこでしか通用しない掟。 その中にある……一種独特の恐怖! その恐怖がひしひしと文章の端々から覗えます。 だからですかねぇ。 筋肉の形容ひとつにしても、妙にエロスを感じてしまう一冊でした(笑) そして、最後の最後まで気を緩めることが出来ず、妙にドキドキしながら読んじゃいました^^ [*前] | [次#] ≪戻る≫ |