愛と混乱のレストラン


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イラスト―麻生海

【あらすじ】

あんたが決めろよ、ディレクトール。
俺は別に、あんたの店がどうなろうとかまわないんだぜ?

赤字続きで休業に追い込まれたフレンチレストラン「ル・ジャルダン・デ・レーヴ」
復活のため本社外食事業部本部から出向してきた鷺沼理人は、若手シェフ・久我修司の引き抜きを試みる。確かな腕を持ちながら暴力沙汰を起こし、今実家に戻っているという久我は、理人の依頼を「あんたが気に入らない」と言下に拒否する。それでも通い続けてくる理人に久我が提示した条件は「言うことをなんでも聞く」というとんでもないものだった。しかし、ある理由から店の再興を失敗できない理人は、その崖っぷちの選択を呑むことに。
”夢の庭”の実現を果たして――

【感想】
高遠さんのお話で主人公の過去が重いものは結構あるのですが、これも……重かったです。
その過去があるから、今の理人はこういう人で、こういう思考をしているから、こういう行動・言動を取るのだ。とキャラクターの性格をきちんと描いてくれているのですね。
だからこそ、納得の出来るお話になるのですが……
今回は重過ぎるっ!
想像すると、涙が出てきちゃいますね^^;
そして、そんな心の奥にあるものを久我は本能的に察してしまうから「あんたが気に入らない」と言うんですよ。
肉食獣的な久我と草食動物以下の理人(笑)
久我の夢。理人の夢。
それが”夢の庭”でどんな風に実現されていくのか……
じっくりと読ませる文章でお楽しみ頂けるお話だと思います^^

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イラスト―麻生海

【あらすじ】
樫崎一は、子供の頃から感情を押し殺して生きてきた。しかしアパートの隣人・ゆきと知り合ったことがきっかけで傷害事件を起こしてしまう。社会復帰しても生きる意味を見いだせない――。そんな時再会したのが、高校時代の担任・湯原だった。わけありな赤ん坊・海を理由に乞われて始めた同居は、一に初めて家族のあたたかさをもたらしてくれた。しかし、湯原がいつか結婚するかもしれないと思うたびに一の心はざわついて…。「愛と混乱のレストラン」シリーズ番外編。
ル・ジャルダン・デ・レーヴのパティシエ・一の秘めた熱い想い。

【感想】
泣きまくり(笑)
「愛と混乱のレストラン」の同時収録作品「愛のように甘い」で気になっていたカップリングのお話ですね^^
「愛と混乱…」のしょっぱなで「自分は少年院に入っていました。人を包丁で刺したので」といきなりの問題発言をかましていた一ですが……
もう、もう涙なくしては語れないお話でした!
その涙も心が痛くて痛くて流れるものもあるのですが、何と言っても胸の辺りがぎゅっと鷲づかみにされたように、嬉しくてあったかくて溢れて勝手に出てくるような涙なんです。
おじさん受けが苦手な方でも、これは大丈夫なのではないかな?と思ったりします。
それくらいにストーリーが良いんです^^
おすすめですよ〜





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