成澤准教授の最後の恋


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イラスト―高永ひなこ

【あらすじ】
フランス文学部准教授兼有名翻訳家の成澤は、強い雨の夜、非常階段で死のうとしていた蒼井を助ける。彼は馴染みの出版社の新米編集者だった。なぜかその時の思い詰めた表情が気になり、次の仕事を受ける代わりに、無理やり蒼井を担当に指名した成澤。厭世的で人との関わりを避けてきた自分と違い、純粋で常に前向きな彼に、恋に堕ちたと自覚した成澤は、どうしても君が欲しいと、蒼井に想いを告げる。しかし、頑なに自分を拒む彼には、癒えない心の傷があると知り…。准教授×新米編集者の身も心も捧げる、最後の恋!!

【感想】
BL界では、比較的苦労をせずに今まで生きてきた人が、恋に落ちていく様を描いた作品はたくさんあると思います^^
このお話もそんなお話ですが……当初の成澤准教授の”驕りっぷり”が最高に面白い(笑)
上から目線で、こうしたら大概の人間はこういう反応をするだろう……と思っていたのに、当の蒼井はまったくそういった反応をしないんです^^
それが逆に堕ちていくパターンだったとしても、その空回りは読んでいて大変面白いものなんですよね^^
だけど……蒼井の心の傷はちょっとやそっとで癒えるようなものではないんです。
そこからは、痛くて切なくて……
そして、どうやって蒼井を自分のものに出来るだろう?と一生懸命考えて、彼にどんどん溺れていき、親友などの苦言やアドバイスを聞き入れることが出来ないんですよ。
そして……やはりどこかに今まで培ってきたプライドもあり素直になれない。
そんな成澤准教授の最後の恋!
それは初めて「愛」に変わるからだと思います^^





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