金の髪のフェンリル&神話の子供たちシリーズ


・はじまりの話
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【あらすじ】
美しい海に囲まれた島で育ったぼくは、なにも知らず、ただ幸せに暮らしていた。時折、島を訪れる綺麗な青い瞳と金髪の持ち主であるフェンの訪れを楽しみに。
ぼくの故郷でもあるフェン。
ぼくはフェンのために生まれてきた!
けれどリトルと出逢い、そしてフェンが事故にあった日から、あの男と出逢った日から、ぼくのなかでなにかが壊れ始めた――

・神話の子供たち シリーズ
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【あらすじ】
教育都市ケルプ、シティ2で大学に通うサラのあだ名はゴースト。まるで感情を持たないから、それが理由だった。
坦々とした毎日。そんな中、金髪碧眼の美貌の持ち主・エリアスが新任教授としてやってきた。死の地区、Dエリアの神秘的な双子の少女たちとともに。
サラに謎めいた言葉を告げるエリアス。彼は敵なのか、味方なのか?

・金の髪のフェンリル シリーズ
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【あらすじ】
革命の象徴であり、虐げられた人々の希望の星である『金の狼』フェンリルは、砂漠でシティの者たちにさらわれたベドウィンの女たちを助け、砂漠を統べるバダウ族の存在を知る。そこへバダウの白の聖者タウバが、王の言葉によりフェンリルを迎えに現れた! 白の聖者は人々を光へ、黒の聖者は人々を闇へ導くという……。
タウバと共に砂漠へ赴いたフェンリルは、夜な夜な黒の聖者ナフスの誘惑に苦しむことになり!?

・新たなる神話へ シリーズ
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【あらすじ】
革命の象徴であり、人々の希望である『金の狼』フェンリルと、『運命の少女』サラ。ふたりを中心にレジスタンスはかつてない勢力になっていた。
そんなとき、失敗の許されない作戦に挑むことになる。目標は『ドールハウス』。そこにはある目的のため、少女たちが囚われているのだ!
悲劇を食い止めるための戦い。それは、誰のための、何のための戦いなのか?

イラスト―北畠あけ乃

【感想】
全8巻。一気読みでした^^
あらすじだけではわかりづらいと思いますので、あとがきで榎田さんが軽くまとめてくださったものを…
舞台はそう遠くない近未来、環境の変化とウイルス汚染により、ふたつに別れてしまった世界です。ワクチンを手に入れた裕福な者たちの子孫は閉鎖型機能都市であるシティに住み、見捨てられた人々の子孫は自然のままの環境であるDエリアに暮らしています。当初ウイルスにより汚染されていたDエリアですが、この物語の頃にはある程度環境は回復しているのです。
シティを牛耳っているのはメディカルセンターを中心とした行政であり、事実上は総局長ユージン・キーツの独裁政治となっています。
ユージンはわかりやすいほどに悪役のオジサンなのです。そしてユージンの側近であるセシルはかなりの非情な人物。
こういったシティの状況に反発を感じ、革命を企てているのがレジスタンスたち。フェンリルは彼らと共に活躍し、レジスタンスの英雄とされています。
他方、レジスタンスたちと違う形でユージン・キーツと対立している者たちもいます。それが、サラです。フェンリルの話である『髪を喰らう狼』から始まり、サラの話である『神話の子供たち』、そして、またフェンリルの話である『金の髪のフェンリル』に戻り、ふたりの異端児を中心とした『新たなる神話へ』で完結します。

何度も何度も読み返してしまうくらいに、たくさんのことが詰まったお話です^^
自分のルーツというのは、人間が存在する上で大切なことなのですね。
環境問題ももちろんですが、行政のあり方、生きていく上で何が大切なのか、何が幸せなのか、何をして、何をしちゃいけないのか……
たくさん考えて、たくさん笑って、たくさん泣きました^^
読み進めるごとに登場人物たちが成長していくんです。
その姿に、今のままじゃダメだ!と思わせてくれるお話でした!
オススメです!




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