ひどいことを言った。きっと傷付けてしまった。けど本当の事だ。ユウジからすれば私なんてただの腐れ縁だ。否、もしかしたらユウジはもっと前から私の事が邪魔だったのかもしれない。一心同体少女隊修行とかいう渡邉のふざけた修行の時も、私は少し無理してたしユウジと小春ちゃんに迷惑かけていた。テニスに忙しい時も私の我が儘に付き合ってくれていたのに、私ばかりきたない、
私はずっと前からユウジが好きだった。ユウジの目に小春ちゃんしか映ってなくても、私は諦めなかった。
ユウジが好きだ、小春ちゃんも好きだ。三人一緒が楽しかった。嬉しかった。なのにどうしてこんな事になってしまったんだろう。あんな事言わなければ良かった。
しんとした昇降口に私の荒い呼吸が響いていた。私は乱暴に靴箱からローファーを取り出し、穿き替えた。
「ごめ…ん」
私はそのまま早退した。
もう前の関係には戻れないかもしれない。発作的に取った行動とはいえあれは私の今までのどろどろとした感情の集大成だったのだ。三人で居たいとか願う私は、いつの間にか死んでいた、身勝手にも。
私立の受験日は私なんてお構いなしに、やってくるのだろう。
100222