曇り後土砂降り
「傘は」
「…忘れました」
「…アホ」
今日はユウジとお家デートで気合いが入って服とか髪に時間がかかって正直時間ギリギリになって、家を出る時から雨が降りそうではあったけど何故かその時の私は傘を取りに戻るというほんの数秒を惜しんでここまで走って来た訳で。
バケツをひっくり返したような雨にびしょぬれになった私の姿を見てユウジは呆れていた。
「風呂貸したるから入ってき」
「服…」
「乾燥機かけといたる」
「何から何まですいませんねぇ」
「ほんまにな」
靴を脱ぎ玄関に上がる。びちゃ、と音を立ててフローリングを踏むとユウジの顔が歪んだ。
「あほ、そのまんま上がんな」
「んぎゃっ」
色気の無い声と共に横抱きにされた。離して、ユウジも濡れちゃう。かまへん。そんな感じのやり取りをしながら脱衣所に到着。私を洗面台に乗せるとユウジの手が私のブラウスのボタンに掛かった。
「ん…」
「…変な声出すなや」
「あう…」
無理な相談である。ユウジは出来る限り私の肌に触れないようにてきぱきと服を脱がし(最終的には下着までユウジに剥がれた)、脱がしたそれを乾燥機にほうり込みながら言った。
「続きはあとでしたるわ」
「え…」
私が意味を聞き返す間もなくガラララ…と脱衣所の引き戸は閉じられてしまった。
今のってあれだよね。後でするから準備しとけよって意味だよね。
裸の身体をぶるりと震わせ、私は風呂場に入った。
ユウジの最後の一言がなかなか気に掛かって、忘れられない。そりゃあ「今日家誰もおらんから」とか言われて誘われたらそういう事も期待しなかった訳じゃないんですけど!実際に本人を前に言われるのとはホラ違うじゃない。
シャワーのぬるま湯に当てられたのか火照る私の身体。偶然胸に当たった自分の指に快感を見出だしてしまう。
「はぁ…あ、」
ゆっくりと自分で、いつもユウジがするように胸を揉んでみた。目を閉じてユウジを思い浮かべる。こづえ、私の名前を呼ぶユウジの声を思い出した。
「ン…ゆ、じィ…」
上だけじゃ物足りなくなって、少し背徳感を味わいながらも下のほうも弄る。案の定濡れていて指が入りそうだ。
「はんっ…ああ…」
声が漏れてしまう。ごまかすために私はシャワーを強く捻った。今まで緩やかに出ていたそれが激しくなり、小さな音が掻き消される。
「ゆびじゃ、足りない…もっと、何か…」
自分の指で得られる快感なんて知れている。他に何か無いか、と探した結果、先程捻って水力を上げたばかりのシャワーを掴んだ。シャワーの出水口を泌部に押し当てた。やばい、気持ち良い、かも。
「ぁひ、やぁっ!…ゆーじ、ゆーじぃ!」
勢い良く出る水にクリが弾かれて気持ち良い。ナカに水が入ってくる。機械的に続く快感で癖になってしまいそう。
「は、は、あは、あっ、う!」
ぎゅう、と足の指に力を込めた。イく…!
「先に自分だけお楽しみなん?」
「!」
ひやりとした。目の前の鏡に映っていたのは開いた曇りガラスのドアとそこから覗くユウジ。終わった。人の家のシャワーで自慰とか、気まず過ぎる。
「しかもシャワーて…好きやなぁ」
「ゆ…じ…」
「俺の名前呼んどったみたいやけど」
物欲しそうで何よりやわ、と言いながらユウジが服を脱いだ。
天気予報ちゃんと見よう。
100530