てづかくにみつ。


「このハンカチを見る限り国光は自分の持ち物全てに名前を書いているのですか」

「当然だ」

「もしかしてパンツにも名前が」

「…」


国光はむす、と黙り込んでしまった。もしかして図星だったのかな。今度不二辺りに頼んで国光のズボン剥いでもらおう。



「国光くんはしっかり者ですね」

「…そんな事は無い。現に今、名前を書いていない所有物が一つある」

「あらら、だめじゃん」

「だめだな」

「これで書いたら。はい名前ペン」



きゅ、きゅ、


国光はペンを受け取ると私の腕を掴み、さらさらとそこに書いた。
てづかくにみつ。

なるほど、私を所有してるのはあなたなのね。


100518






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