※会話文
※バーン出てきません
※前半のみアイシーも







｢ガゼルさま、その首…どうしたんですか？｣

｢あ、ああ…これか｣

｢どこかでお怪我でも？｣

｢…ああ、ちょっと草で切ってしまってな｣

｢そうですか…お大事になさってくださいね｣

｢ああ、ありがとう｣




***




｢ガゼル様、そのお首、どうかなさったのですか？｣

｢クララ…ああ、これか？｣

｢はい、かわいらしい絆創膏をお貼りになっていらっしゃるものですから、気になってしまいまして｣

｢っ！ さっきアイシーにも言ったが、これは草で切ってしまって…｣

｢…ふふ、ガゼル様は嘘がお下手でございますわね｣

｢な、｣

｢…バーン様のお仕業でございましょう？｣

｢なんで知って…｣

｢わたくし、勘は、良い方なので｣

｢…そうだ、…全く、目立つところには付けるなとあれほど…っ｣

｢、ごめんなさい、…ガゼル様を困らせるつもりでは｣

｢いや、悪いのはあいつだ、気にするな｣

｢…ありがとうございます｣

｢…わたくし、ガゼル様がお困りになるようなことは決して致しませんわ｣

｢…分かっているさ｣



(…けれどわたくしは、あなた様を一番困らせてしまうことを、まだ、お伝えしておりません)

(それは、…あなた様をお慕いする、この想い、ですわ)