無造作に置きっぱなしになっている時計の針が時間を動かす無機質な音を立てる。この部屋の中や私の鼓膜を震わすだけでなくまるで外に聞かせるかのようにぐちゃぐちゃという粘度のある液体が掻き混ぜられた時と同じ音がカーテンと窓の間や床板のすみずみまでを埋め尽くす。私とあいつの繋がった部分は焼け付くようでもうどちらかがとけて混じりあってしまったのだろうかと錯覚させられるくらいだった。もうどれだけ昇りつめたのか分からない。また私の内側をあいつの濁った欲が穿った。どろり熱くてでももう狭く仕切られた簡素な部屋の生温い空気と、同じぐらいぐちゃぐちゃに蕩かされた頭だと神経は正しい信号を脊椎に伝えてはくれないらしい。その熱、白い液体のひと雫ですら体内に取り込んでひとつになろうと必死に欲している自分がいた。意味を為さずただ唇の間から漏れるあ、とかん、とかいった音は部屋の隙間を埋めては消えていった。あいつが好きかと聞かれればそうなんだろうと思う。具体的に何がと問われるとしかしそれは意味を持った単語の羅列にはならないで内からじわりと体中の細胞に染みこむようなとか抽象的な表現になってしまうのだがこればかりは多分いくら膨大な語彙や知識を以てしても表し尽くせないような気がした。







太陽への懺悔






あなたのことがすきだから(きっとほしくてたまらないんだ)(こんなにほしがりな私をあなたはゆるしてくれるだろうか)







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