※遅刻バレンタイン的な
※超絶短い
もちろん女の子のことは好きだよ?けどねエスカバ、俺はその大勢の女の子たちからもらう手作りの本命チョコレートより、君からのたった一回のキスがほしいんだ。わかるかな?
目の前の少女然とした顔立ちのナルシストは、聞いてるだけでも眉をひそめてしまいたくなるくらいに甘々とした単語を連発しながら悠々と俺に語りかけてくる。
「…何色ボケ言ってんだ、消えろ」
「俺は至って本気だよ」
「じゃあ頭がいかれてんだな」
「ふふ、さすがつれないねぇ…まぁそんな君のことが…」
好きだよ
他の誰にでもなく俺に向けて落とされた言葉と、風がそよぐように俺の唇をかすめていったミストレの同じそれは、金平糖みたいに甘くて優しいのに毒薬のようにこの胸をじくじくと痛ませる。
だから俺はそんなミストレのことが、
なんで今バレンタイン?
とは聞かないでください
原稿とか原稿とかが
あったからですそうです
好きだけど嫌いなんです
そんな言い切れない
複雑な気持ちになる
エスカちゃんがかわいくて
今日も飯がうまいんだ
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