※黛さんが先天女体です
※なので洛山バスケ部のマネジという設定です




学内の生徒は全て帰り、教諭はもちろん、遅くまでいる方であろう運動部のコーチや監督さえも勤務時間を終え帰り支度をしている頃だろう時間帯。体育館も当然消灯し、すっかり日が落ちて暮れ泥んだ空はどこまでも深い藍色で覆われ、月さえもどこかに隠れているのか伺えない。
そんなほとんど真っ暗で静寂に包まれる校内の中、たった一つだけ明かりを灯している場所があった。
洛山高校バスケ部のロッカールーム。周りが真っ暗な中ぽつんと浮かぶ部室の明かりは随分と頼りなく見える。とはいえそんなことはその中にいる人間には関係のないことだった。

***

賑やかな昼間と裏腹に、周りには全く人の気配がなく、もしかして今、この世には自分たち二人しかいないのではと錯覚しそうなほど静かな部室。響くのは互いの息遣いと声、衣擦れの音くらいだろうか。

「赤司 っ、…んな、とこで… や め…っ!」

部室の真ん中に置かれたベンチに自分のジャージとタオルを敷いただけの簡素な寝台に、細い手首を僕が持参した予備のタオルで一纏めにされて横たわっているのは、我が洛山高校バスケ部のマネージャーにして僕の想い人である黛千尋だ。短くすっきりと切りそろえられている銀色の髪が、今は僕のタオルの上に散っているさまがたまらなく情欲を煽る。
体操服を捲りたくし上げれば眼前に現れるのは女子らしい可憐な下着。薄い水色に花の刺繍とレースがあしらわれたそれは、色白な彼女の控えめではあるが今後の成長を予感させる柔らかな膨らみを包むのに正にうってつけで、つまるところとてもよく似合っていた。その下着を僕は敢えて後ろの留め具を外さないまま上へとずらしていく。次第にずれるカップの部分から彼女の白い胸がこぼれ、その胸の真ん中にある可愛らしいピンク色の突起が少しずつ姿を現して、僕は生唾を飲み込む。その音がやけに大きく響いて、自分の興奮具合を改めて思い知らされて苦笑いが込み上げた。
完全に姿を見せたふたつの膨らみは、部室の粗末な明かりでも眩いほどに美しく、中心の小さな突起は既に少しつんと上を向いており、彼女―いや、千尋もこの状況に少なからず興奮しているのだなということを僕に伝えてくれた。

「…綺麗だ、千尋」

僕にこんな所で押し倒され素肌を暴かれた彼女は、普段の強気でクールな装いが嘘のように眉を下げ、目元と白い頬を朱に染め上げながら薄い唇を噛み、心なしかグレーの瞳はうっすらと涙の膜で潤んでいるようにさえ見えて。それでもまだ折れるものかと強がっているのがたまらなく美しく、愛おしくて、そのプライドと理性をこの手でこれから崩して快楽へ堕としていくことを思い描いて僕は口元に笑みを形作る。目を細めると、彼女の可愛らしい突起を迷わず口に含んだ。途端に大袈裟に跳ね上がる細い肢体。僅かな塩味(しおみ)は汗だろうか。近付いたことで鼻先を擽る彼女の甘い匂いと混ざってたまらなく性的だ。先程より硬さを増した乳首を唇で挟み、表面をかりかりと上下の前歯で擦ってやればたちまち硬く腫れて尖っていくそれがまるで生き物のようでとても面白い。執拗にそこばかりを舌で舐め上げ、歯で甘噛みし、もう片側は指の腹で摘んで擦っては爪を立てて押し潰しとすれば彼女はその度に腰を浮かせながら甘い声を上げた。

「や、あっ!ぁ、」
「ん… ちひろ、可愛い…」
「だ めだ…っ、ぁ か、しぃ…」

鼓膜に染み入る千尋の声の甘さに、当然僕の下半身も熱を持って窮屈な下着を押し上げる。体の奥から込み上げる、愛おしくて大事にしたい気持ちと、滅茶苦茶に掻き抱いて壊してしまいたい気持ちが綯い交ぜになった汚い衝動が、僕を冷静でいられなくしていく。

胸ばかりを丹念に虐めてやれば、散々僕の指と舌で愛撫された突起は本当にさくらんぼのようにすっかり赤く熟れていて、特に噛んでやった方は唾液に濡れ艶めいている様がとてもいやらしかった。それを見て無意識に舌なめずりをしてしまう。彼女の表情も、初めよりいくらか快楽に蕩かされたようで、溢れる吐息は湿っており、目尻の垂れ下がったグレーの瞳には興奮に歪む僕の顔が映っていた。

性行為については生憎学校で習った最低限の知識しか持ち合わせていなかったので、今日彼女をこうするチャンスが来ることが予めもっと前に解っていたのなら、事前にもっと情報収集出来たのに、ということだけが口惜しかった。しかし事実こうして千尋を前にしたら、自分でも驚くほど何もかもが思い通りにいかなかったので、そんな一夜漬けのような要領で頭に入れたことなど理性とともに簡単に吹き飛んでしまっていただろう。もとより、本能でおこなうことに、理性であとから取って付けた手順など無意味なことだ。
彼女の匂いと、声、身体が、僕の目の前にある。それだけで、次はどうすべきか、考えずとも自然に体が、脳が、求めるものへと手を伸ばす。こんな経験は生まれてこのかた初めてで、抑えがたい高揚と、同時にどこかひどく懐かしいような、暖かいような感覚に支配される。

「ちひろ、…」
「ん …っ」

彼女の額にかかる前髪を少し掻き上げて、恭しく口付けを落とす。顔を上げて視線を合わせると、彼女が瞬きをひとつした。その時白っぽいまぶたを縁取る色の薄い睫毛が、蛍光灯を反射して仄かに煌めいた。

「…赤司、…?」

不思議そうに、気遣うように声をかけられてはっと我に返ると、目の前の彼女はこちらを心配そうな色の混じる瞳で伺っていて。何故そんな顔をするのかと問おうとした途端、自身の目のふちからぼろぼろと滴が落ちる。それに伴ってか鼻の奥が痛くなり、喉はつかえ、思い描いていた言葉が出なくなってしまった。

「、ッ…すま な」





このあと赤司は急にぼろぼろ涙こぼし始めて、それを♀千尋が宥めながら、泣いてる訳はあえて聞かずにこのまま続けるのか?って聞いてそしたら赤司は続けるって頷いて(赤司もなんで急に涙が出たのか分からない)、赤司は泣きながら好きだ、千尋、好きだ、って千尋を抱いて、千尋は始終赤司を宥めつつ気持ちいいよって言葉かけたりするんだけど、途中から千尋ちゃんにも赤司くんの涙が移って、二人して泣きながら一つになる
これが最初で最後の僕司と♀千尋の繋がりになる
というオチを考えておりました

赤司は♀千尋ちゃんに対して母性とかぬくもりとか色んなものを求めてそうだなと思ってます
僕は貴女から産まれたかったとか言いそうだなって…



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