※♀赤司に目をつけられエロいことをされる♀黛の百合です




「…あなたが、黛千尋さん、ですね?」

なんてことはない、ある日の放課後の図書室。いつものように新作の文庫本を数冊吟味し、それらを最終下校のチャイムが鳴るまでひたすら読む。ノートの紙面上をシャープペンシルが走る音、本が捲られるときの紙が擦れる音、カウンターで本を貸し借りする生徒が言葉を交わす声、壁にかかっている時計の音。それぞれがめいめい時を刻みながら起こす音が耳に心地よく馴染む。季節がいい場合は屋上で時おり空を眺めながら本を読むのだが、真冬や真夏、雨の日なんかは屋上へは行けないので図書室を利用することが多かった。
そんな今日は生憎の雨であったため、一通り読み終えた作品を返すついでにここで過ごそうと決めたのである。
そうして至福の時を過ごしている自分の元へ冒頭の言葉を投げかけてきたのが、真紅の髪と色違いの瞳を持つ、何とも目立つ風貌の、言ってみれば今読んでいるライトノベルのヒロインのような出で立ちの少女だった。彼女は肩くらいまで伸ばされたあかい髪を揺らしながらなおも続ける。

「失礼しました、僕…いえ、私は一年の赤司征子と申します。是非、あなたと一度お話をさせていただきたくて探していたんです」

にこり、と優しげに細められた瞳と笑みを象る薄い桃色の唇は間違いなく美少女のそれで、同性でありながらもつい一瞬うっとりと見惚れてしまう。本当に美しいものは、性別関係なく人を魅了するのだなと心中でひとり納得してから、相手の問いに答えるべく読みかけの本を閉じ口を開く。

「そうか。それは光栄だが、なんで俺だったんだ。お前を慕う奴はもっと沢山いただろ」

純粋な疑問だ。実際この少女の噂はなんとなく耳に届いていたし、男女問わず人を惹きつける魅力とカリスマ性があるのだろうなということは見てわかる。が、それに関して俺は一切興味がなかったし無縁だと思っていたのに、急になぜ、目立つか目立たないかといえば確実に目立たないと言える俺を選び、どのように見つけ出したというのか。

「それは今からお話ししましょう」

再び微笑む目の前の美少女は俺の手を取り椅子から立ち上がらせこちらへ、と図書室の奥にある司書室の方へと引っ張っていく。おい、そっちは委員の人間か関係者以外立ち入り禁止じゃ、と言おうとしたが気付けば図書室にいた生徒は誰ひとりとしていなくなっており、司書室にも教師や人の影は見当たらない。
どういうことなんだと思うと問いかける前に赤司が振り返り俺の心を読んだように答える。

「他の方々には先に帰っていただきました。僕と黛さんは二人きりで大事なお話がしたいから、と。邪魔が入らないように鍵もかけましたから、誰も来ませんよ。安心してくださいね」

…権力をこれほど恐ろしいと感じたことは生まれて初めてだった。
赤司は笑いながら言葉を紡いでいるというのに、ちっとも安心できない。それどころかこれから自分がどういう目に遭うのか分からないという不安で手に汗が滲み、表情筋が強張る。もともと表情豊かではない方だと自覚してはいるが今はそれに輪をかけて表情が失われていくのが分かった。

「…、なに、する気だよ…」

やっとの思いで出した声はあまりにも細く頼りなくて、自分でも情けないほどに怯えていることを実感させられた。すると赤司は足を止め目をぱちくりと瞬かせてから今度は口角を上げて微笑む。

「別に何も怖いことなんてしないさ。ただ、僕とおまえは相性が良さそうだと思ってね。あまりいい場所でないのは不便だが、おまえが気持ちよくなれるように全力を尽くそう。だから安心して僕に身を委ねるといい」

先ほどと一転し、口調や表情、雰囲気が優しげな美少女のそれから支配者のそれへ変わったのを肌で感じる。…だいたい気持ちいいことってなんだ、どっちにしろ何をする気なんだ、もしかしていかがわしいことか、相性がいいってどういうことだ。頭の中で様々な疑問が浮かんでは消えて整理できないまま思考が散らかっていく。混乱したまま気付けば、俺は司書室の革張りの大きなソファへどさりと音を立てて押し倒されていた。

「余計なことは考えなくていい。ただ気持ちよくなることだけに、身を任せるんだ」

上から覆いかぶさってくるのは目の覚めるようなあかい髪と色違いの瞳を持つ美少女。もし自分が男であったならこんなラノベの主人公のようなラッキースケベな状況は大喜びできていただろう。でもこれはどう考えても完全に自分がどうこうされる側でしかなく。恥ずかしさと未知の世界へ引きずられていく恐怖に思わず息を詰め顔を逸らす。

「っ…」
「大丈夫、力を抜いて…?」

壊れものにでも触るかのようにそっと髪を一房掬われ、次いで目元と頬に降ってくる口づけ。…本当はこいつは王子とかそういう方が似合うんじゃないだろうか、と思ってしまう。言葉どおりゆっくり体の力を抜いて改めて向き合えば、柔らかく細められたルビーとトパーズがこちらを愛おしそうに見つめていて思わず心臓が高鳴った。

「ゆっくり触るから、大丈夫だ」

その言葉と共に赤司の白い指先が俺のスカートの中へと伸びてきて、穿いていたタイツをぐいと引き下ろす。思わずびくんと肩が跳ねれば、赤司が再び俺の額へと唇を落とし大丈夫と囁いた。押し倒されているため赤司にスカートの中が見えているのが恥ずかしくて、顔に熱が集まる。次の瞬間、股の間の、下着の上からではあるが普段自分でも触らないような場所へ赤司の細い指がくいと入り込んできてつい声が漏れてしまった。

「ひ、 ぁっ!?」
「随分かわいい声だね、千尋」
「な、…っ!やめ…!」

慌てて口を手で押さえたがあられもない声を聞かれた恥ずかしさで頭がくらくらする。こんな声が出るのもこんな場所を他人に触れられるのもはっきり言って死にたいくらい恥ずかしい。赤司は柔らかく笑みをこぼしながらも指の動きを止めず、下着越しに時おり爪で緩く引っ掻いたり、奥へ指を挿れると思わせておいて引いたり、入り口のところで中指と人差し指を使い挟み込んですりすりと擦ったりしては微弱な刺激を与えてきた。
痒いところにあと一歩手が届かないようなもどかしさに下着がただ濡れていくばかりで、だんだん腹の奥の方がむずむずとした感覚に支配されていく。そのせいで俺は気付けばつい強請るように赤司の指へと自ら股を擦り付けてもっと刺激を得ようとしていた。

「あ…っ ゃ、ぁ…あか、し…っ」
「気持ちいいかい…?千尋…」

赤司は再び綺麗に微笑むと指を割れ目の筋に沿って前後になぞる動きを徐々に強めていき、それに比例してそこはひくひくと震え、愛液で濡れていく布越しに赤司の指へと吸い付いていった。
次に前の部分にきゅうと爪を立てて強めに刺激を与えられ、全身に痺れが走り抜け大きく肩が跳ねる。下半身にこみ上げてくるじっとりとしたいやらしい戦慄きに膝をこすり合わせながら耐えようとするが赤司の指の動きはだんだん性急になるばかりで、緩急をつけたその攻めに俺は声を抑えられずただ喘ぐばかりだった。

「ひゃ、 あ、っ!ぁ 、んんっ… ぅう…!」
「ふふ…千尋のこんなはしたない姿を見れて、僕は嬉しいよ…」
「や 、っぁ、見、んな、…!ん、く…っ」

こちらを真っ直ぐ射抜くように見つめながらうっとりと語りかけてくる声は色を含んでおり、その言葉と視線を受けて羞恥で更に体が熱くなる。下半身の中の、人にはとても言えないような場所がどくんどくんと熱く疼いて、何かが足りなくて切ないような、泣きたいような気持ちになった。

「見るなと言う割に、こっちはずいぶん物欲しそうじゃないか?下着が透けるくらい濡れているが…」
「っ!」

しばらく俺の股を弄っていた赤司にそう言われ俺は顔にかっと熱が集まる。そう告げたのち赤司は半分脱がされて足に引っかかっていた俺のタイツを全て脱がせると、濡れている下着にも手をかけ一気に俺の足から引き抜いてから、俺の脚を開いてその間に体を収めた。あまりのことに反応出来ないでいると赤司はそれを好都合とばかりに自分のネクタイで俺の腕を頭上にまとめ上げ、信じられないことに露わになった俺の股間へと顔を埋めた。

「な…!赤司、そんなとこ 、や…っ ぁ、ぁあ ッ!?」

俺はやめろと制止をかけようとしたが既に遅く、細い指先で恥丘を捲りあげられるとその内にある陰核を舌先でつつかれたり、ざらつく表面で強くこそげ取るように舐め取られた。指でなぞられていた場所を赤司の熱い舌が這う感覚に先程の指での愛撫せいで敏感になっていたそこは大きな快感を一気に生み出し、半ば悲鳴のような声が上がる。どこで教えられたでもないのに喉の奥から湧き上がる甘ったるい声は、俺の羞恥心を更に高めた。
秘部から愛液がとめどなく溢れ出す感覚と、内腿が震えて力が入らない感覚、それと身体の奥の熱が痛いほどに膨れ上がって解放されずに渦巻いている感覚だけが俺を支配していく。

「ふ、っ ああっ!ん、…ぅ、ぁあ…っ…!」
「んっ…ふ、… すごい、どんどん溢れてくる…」
「や、見な、っ!… ぁ、あぁ…!」

更に赤司は蜜で濡れそぼっている入り口からほじるように舌を侵入させたかと思えば今度はその蜜を丁寧に、美味しそうにじゅるじゅると音を立てて啜り始めた。

「んぁあっ!ふ、ゃぁああ…っ…!ぁ、ばか、 ぃ、ア、ゃめ、っぁあ…!」
「っく、んん…」
「やだ、ぁ 、っも…ゃ、あ…」

俺は自由にはならないながらもなんとか両腕を下ろし赤司の頭を押し戻そうとしたけれど力が入らず、なめらかな髪を縋るように指先で掴むくらいしかできなかった。込み上げてくる熱に思考回路ごと蕩かされてもう何も考えられない。ただ最後の抵抗とでもいうように口で嫌だとうわごとのように繰り返すだけだった。
けれどもうだめだ、と思った瞬間、赤司の舌は引っ込んですぐに俺から離れていき、急に何もかもが止んでどうしたのかとそちらを見れば、膝立ちになった赤司が恍惚とした表情でこちらを見下ろしていて。上気した頬と蕩けた瞳がとても妖艶でつい鼓動が早まる。彼女は自らのタイツと下着をするりと脱ぎ、スカートを捲りあげ俺に向かって惜しげもなく白い下肢を晒した。驚きながらも目を奪われれば、赤司のそこも俺と同じように露でしっとりと濡れていたことが分かって、何故か俺の秘部もじわりと湿り気を帯びてしまった。彼女は俺の広げられた股の上に乗っかり跨がると、自分の濡れそぼったそこを俺の同じ場所へぴたりと合わせた。お互いの、熱く熟れて蜜でぬめるそこが触れ合うと赤司は幸せそうにつぶやいた。

「っ はぁ…千尋のここと、僕のここ…キスしてる、みたいだ…」

熱い吐息混じりに告げられた言葉に俺は恥ずかしくて思わず俯いた。すると不意に上にいる赤司が、自分のそこを俺のそこに擦り付けるように律動を始め、俺は高められていた熱を限界まで押し上げられていく。

「は、…んん っあぁ…っ気持ち、いいよ…っちひろ…!」
「ぁ、あぁぁ っや、ぁ っ…!んぁ、あぁ…ッ」

こり、こり、と硬く充血したお互いの粘膜が擦れ合い、溢れる蜜がより滑りを良くしていやらしい水音が大きく響く。襲い来る快楽の波に逆らえず、俺は一際大きくびくびくと体を跳ねさせて絶頂へと身を委ねた。

「あ、んぁ、っひゃ ぁぁああぁ …っ!」
「ん …っ!…ふふ、イってしまったかな…?本当にかわいいね、お前は…」

赤司は俺を見下ろしながら頬を指先で撫で満足そうに告げると俺の上から退いた。重なり合っていた熱い粘膜が卑猥な糸を引いて離れるのが視界に映り気恥ずかしくなるが、絶頂を迎えた俺の体はまだ痙攣が収まらず、手足もぐったりと重くて力が入らない。意識は靄がかかったように朦朧としていて口も動かしたくなかった。
少し首を動かして俺から離れた赤司の方へ視線を移すと赤司は既に下着もタイツも履き直したようで最初と同じく整った格好に戻っていて。もう終わったのだろうか、と少しほっとする。終わったならこのネクタイをいい加減ほどいて欲しいと頭の隅で考えていると赤司がついと踵を返し視界から消え、戻って来たその手には水の入ったペットボトルがあり。

「千尋、飲むといい。喉が渇いているだろう?」
「ん…」

赤司の言葉に俺は小さく頷く。革製の柔らかいソファに沈んだままだった俺の体を抱き起こし、微笑みながらペットボトルの蓋を開けて水を飲ませてくれようとする美少女。自分が先ほどまでこの少女に淫行を働かれていたことも忘れ、なんて優しくて気が利くのだろう、そう少し感動したのも束の間。赤司はペットボトルの水を自らの口へ含むと、俺の顎を捕らえ唇を重ねてきた。柔らかくあたたかなそれの感触に次いで冷たい水がこちらの口内へと流れ込んでくる感触がして、必死に水を飲み下そうと喉を動かしていると今度は生暖かい舌がぬるりと差し入れられ、口中を荒らすように動き回り俺の舌を自分のそれで絡め取って吸い上げた。

「ん っ、んん…っ!ん、ぁ、はぁ…っ!… な、にす…っ」
「水を飲ませただけだが?」

なんとか深いキスから逃れると、口の端から水とも唾液ともつかない水分がこぼれてしまったが、手をいまだ拘束している赤司のネクタイでごしごしと拭ってやった。この後に及んでまだこんなことをしてきやがるのかおまえは、と思いながら赤司をぎっと睨みつけるが、それをものともしないといった風に目の前の少女はしれっとのたまった。口移しで水飲ませる時にわざわざ舌入れてくる奴がいてたまるか、このやろう。

「ああ、いい目をしている。簡単には靡いてくれなさそうな、そういう所がとても魅力的だよ」

くすくすと笑いながら俺を見る瞳は蠱惑的なほどに美しい色と光を湛えていて、ともすれば惑わされてしまいそうだった。ささくれ一つなく、手入れの行き届いた綺麗な桜色の爪にかたどられた指先が、俺の目元にそっと触れる。続いてそこへ口付けを落とされ、くすぐったいような照れくさいような気持ちになり、俺は目を閉じた。酷いことをしておいてそのくせ優しく触れてくるなんて、ずるい。

「だからこそ、躾け甲斐があるしね…」

そのあとつぶやかれた不穏な言葉は残念ながら俺の耳には届かず、不意にうっそりと吊り上げられた口元を少し訝しむのみに留めてしまった。

「ふふ、じゃあ…」

赤司がふんわりとした笑みを顔に乗せながら、男根を象った卑猥な形の玩具を俺の眼前に翳した。何を言われたわけでもないのに背筋に冷たい汗が流れる。どくんどくんと心臓が嫌な音を立てて激しく鳴るのを全身で感じて、呼吸がうまくいかない。まさか、と嫌な予感を募らせていると赤司が笑顔を浮かべたまま唇を動かす。
「これから僕が何をするのか…賢いお前に、分からないわけ、ないだろう…?」

そう俺に告げてから彼女はその玩具へ愛おしそうにあかい舌を這わせ、大きく開けた口の中へ招き入れると唾液をたっぷり絡めながらひたすら出し入れした。その度にじゅぷ、じゅぷといやらしい音が立ち、赤司のくぐもった悩ましげな声が漏れる。俺の目はその光景にいつの間にか釘付けになっていた。

「ん ッ… んん、…っ ん…、っは ぁ……」

ゆっくり口から引き出されたそれは糸を引きながら唾液を纏いてらりと淫靡に光って、俺はそれを見て無意識に喉を動かし生唾を嚥下していた。すると赤司はこちらへ向き、にこりと微笑むとその玩具を片手に空いている側の手で俺の胸元をぐんと押して上体のバランスを崩させる。再び柔らかなソファへと深く沈み込まされた俺は、起き上がろうとする前に赤司が上へと覆いかぶさってきて脚の間に素早く割り込まれ瞬く間に逃げ場を失った。
先程のことがあってからスカートの下に何も履いていなかった俺は恥ずかしさにまた体が熱くなる。今捲られたら、赤司に何もかも見られてしまう。そう考えてしまい秘部がきゅんと狭まった。腰が疼いて、あつい。漏れる息には僅かに熱がこもっていた。

「…っ ふ、…」
「 随分物欲しそうな顔をしてるね」

俺は赤司にどんな顔を見せていたというのだろう。そう指摘され顔が熱くなる。さっきからの流れのせいで、快感に流されやすくなってるだけだ、きっと。だから違う、自分のせいじゃないと頭の中で言い訳していると不意に赤司が俺のスカートの裾を指先で持ち上げ捲った。

「あっ、待… !」

制止の声もむなしくまた赤司の前で秘部を晒すことになり恥ずかしさに縛られた腕で顔を隠した。先程は性急な動きだったが今はじっくりと視線を送られて泣きたいほど恥ずかしい。全身が心臓になってしまったみたいに大きく脈打って、秘部が鼓動に合わせて震えながら蜜を溢れさせていく。

「こっちも物足りなさそうに震えていて、かわいいよ…」
「っ…見んな、馬鹿…!」

赤司の視線を受けてずくずくと熱を孕んだそこが疼く。酸素が上手く取り込めず喉の奥がひゅ、と鳴って呼吸のリズムが崩れた。スカートの布を持ち上げたまま赤司がふ、と唇の端を持ち上げたのが、腕で隠した視界のわずかな隙間から見えた。次の瞬間、細い指が秘部へと伸びてきて一番敏感な陰核を指先で捏ねるように触れられ、強く甘い痺れが下半身を襲った。

「っ ァあ!?ゃ、 ぅあ ぁっ…!」
「直接だと気持ちいいだろう…?」

焦らすように緩急をつけてそこを摘んだり指の腹でゆるく押しつぶされればすぐに熱が高まり、下腹部がぞくんと物足りなさそうに震えた。そうされながら次は、赤司のもう一本の指が力なく開閉する入り口に添えられ、蜜のぬめりを利用してゆっくり奥へと進められていく。時折ぐるりと掻き回されたり、確かめるように指先を曲げ伸ばしされながら内側を擦られると熟れた粘膜が赤司の指を締め付けた。一度絶頂を経験し快感に対して敏感になってしまったために少しの刺激でも背筋が粟立ち爪先に力が入る。息がだんだん熱く荒くなって、切なげな声が漏れた。

「…っは …ぁあ…っ ァ、やぁ…!」
「ふふ、僕の指を締め付けてくるじゃないか、…そろそろいいかな」

ゆっくりと抜かれていく指を惜しむように秘部が狭まるのを感じ、それがより恥ずかしさを煽る。しかし次にひたりと入り口に当てがわれた玩具の大きさにこんなもの入るわけがないと背筋に冷たい汗が伝った。

「あか、…や、待てよ、…な?」
「心配ない、痛くないようによく解しておいたからね」

赤司はそんなのお構いなしといったように此方を見てにっこりと微笑んだが、俺はこの綺麗な笑顔が死刑宣告に思えて仕方なかった。

「随分と怯えるじゃないか。…仕方ない」

未知のものに身体を開かれるという恐怖は生理的なものだから仕方ないだろうと言いたかったがそんな正論が通じる相手ではなかったと思い直し言葉を飲み込んで身を固くしていれば俺の拒絶姿勢についに諦めてくれたか…?とほんのり期待をしてみるもそれは妖しい笑みを唇に湛える赤司に無残にも打ち砕かれる。無情にも彼女が手にする玩具のスイッチはオンにされ、モーターが振動する低い音が静かな空間にいやに響く。すると赤司はその玩具を俺の秘部ではなく敏感な肉芽へと押し当てた。

「ふ 、あ ぁぁっ!!は 、ぁんん… っ、ぁあ…!」

上手く吐けなかった息が漏れ、玩具からもたらされる重く強い刺激が電気のように全身を駆け巡り背がしなった。肩がびくびくと震えて息が整わない。口を閉じることが出来ず涎がつ、と端からこぼれる感触が妙にはっきりと感じられた。

「気持ちよさそうで安心したよ。これなら大丈夫だね」

赤司の言葉はあまり意味を成さないまま頭上を通り過ぎた。押し当てられていた玩具が離れると惜しむように中が震えて、腰が揺れる。ゆっくりと時間をかけて溶かされた思考はもう麻痺していて、恥よりもこのもどかしさから早く開放してほしいという気持ちの方が大きくなっていた。

「は っ…はぁあっ… 赤司… は、やく…っ」


はくはくと開閉を繰り返しだらしなく愛液を垂らしながら雄の熱を待ち侘びるオレの膣口に、少女の手に持たれた低く唸るごつい性具の先端が宛がわれたかと思えばぐ、と押し込まれていく。遠慮なく熱い中を押し広げ肉壁を擦り進む玩具から与えられる乱暴なまでの快感が俺の体を突き抜け、目の前に星が散る。

「ひ っ、んゃぁああ っ!? んぁ…あっ、ぅぁあっ…!ゃだぁあ… っ!」




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