繋がっているところがとろけそうなくらいに熱い。なかに穿たれたものが行き来するたび意識が飛びそうな程の熱と快感を与えてきて、なんとかしがみついている理性まで、このまま何もかも手放していいなんて浮ついたことを脳にささやいてくる。
そんな半分くらい閉じかけている意識の中でも、剣城が握ってくれている手の暖かさや背中から伝わる剣城の心臓の音なんかははっきりとこの身に感じられて、鼻の奥がつんとなった。

「…あ、っ…は… ん…っ!う… ふぁ…!」
「っ、…く…」

浅い呼吸と衣擦れの音が響く中、自分の声が別次元のように聞こえる。気づいたら目からぼろぼろと大量の滴がこぼれていて、握りしめていた緑のシーツには涙の染みがいくつか散っていた。

好きな人とするこの行為は、本当にあたたかくて気持ちよくて、情けないことに涙が止まらないほど胸にしあわせを伝えてくることを、初めて、知った。

剣城が俺のなかに全てを注ぎ込んだことを感じながら、意識がゆっくりとホワイトアウトしていく。柔らかな温もりに包まれて、心が溶けた。目のふちにまた水分が滲んで視界が歪む。手の甲で目元を拭おうとしたらぐるりと向きを変えられて、剣城の薄くてあたたかい唇が俺の涙をさらっていって。剣城がふわりと微笑みかけてくれたのを瞳の端に捉えてから、俺はそっとまぶたを閉じた。





しあわせに味があるとしたら



(それは涙と、すこしばかりの砂糖味)





今までフフスのおっさん方としか
寝たことなかった白竜くんが
初めて京介と夜を共にして
好きな人とすることの幸せを
知ってしまう雰囲気が出したかった




×
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -