だって考えてみればすぐにわかるだろう。私と彼では違いすぎる。私と彼の差がどれだけなのかが重要なんじゃなくて、そも「違う」ということが重要だっだ。

その是非はともかく、彼の求めるものはすくなくとも高尚であったのだ。彼の「すべて」が世界のごくわずかのみだったのは、…それは彼のせいじゃなかったはずだった。彼だけのせいじゃない。きっと周囲がそうさせた。そして彼の求めるものは、彼なりの「すべて」をもって真摯に導き出されたもの。
だから、きっと、ただ本能のまま純粋に信じていた私のそれと彼のとがぶつかり、私が残ってしまったのは、間違いだったように思う。どこまでも、今さらな話だけれど。

ちぐはぐな2人でもどうにか一緒にまるい曲線をえがけるんじゃないかと思っていた。けれど所詮ちぐはぐなのだと自覚している時点でまるくなんてなれるわけがなくて、こんなに栓ない落胆を味わうくらいならいっそもがかない方がよかったのかなって。




∴二人の距離は果たして醜いのか






Title.SAKU SAKU
20131125



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