2017/11/30 20:09

リーリエ:ええ……なんですか……?

ルザミーネ:くるなら早くこちらにいらっしゃい。

ルザミーネ:どう?自慢のコレクションルーム。わたくしの愛する子供たち……ポケモンを永遠に飾るの。

ルザミーネ:でもね、光を奪われたら子供たちを愛せなくなるでしょ。ですからウルトラホールを開け、光を奪うポケモンちゃん……ネクロズマちゃんをわたくしが捕らえてしまうのです!

ハウ:わーシエロー!あーリーリエ!!わーよかったー!!

ルザミーネ:あら、ハウくんまでいらしたの?ウルトラ調査隊の方々には期待していなかったけれど、グズマもちょっとだらしないわね。

グラジオ:オレからも頼む。ウルトラホールを開けるな!とうさんのように……また誰かが消えたらどうする!

ルザミーネ:忘れるものですか……!あの日のことを……わたくし、ウルトラホールを心の底から憎んでいます。ですから、わたくしが行くのです!あなたたちが娘や息子でも手出しはさせませんっ!

ハウ:へえ、娘に息子……えー!リーリエたち家族なのー!?

ルザミーネ:元家族ね……ハウくん。その人達は出て行ったのだから。でもわたくしは助けてあげます。ポケモン保護団体、エーテル財団代表としての、深い深い愛で……!

ルザミーネ:財団に残された、コスモッグのガスだけで、ウルトラホールが開いたでしょう?ケージの中のコスモッグを丸ごと使えば、ウルトラホールだって自在に制御できます。

リーリエ:お願い……やめて……ほしぐもちゃん……力を使うと、動けなくなるの……。パラダイスから逃げた後も、しばらく……固まっていて……力を使いすぎたら本当に死んじゃいます……!

ルザミーネ:わたくし……ルザミーネなのよ。

ルザミーネ:あら……?抵抗するのね、コスモッグったら。もしかして、リーリエのためかしら?健気な子。あなた、リーリエが好きなのね。ウフフ……グラジオもリーリエもエーテルの外に出て、少しは大人になったのかしら。だけど、わたくしのジャマはさせません!

ルザミーネ:アローラのポケモンを守るため、ウルトラホールの向こうにいるネクロズマに会わなければなりません!コスモッグには必ずウルトラホールを開けてもらいます。次はケージの機能で抵抗できないようにして!

グズマ登場。

ルザミーネ:きたわね。

グラジオ:かあさんまで消えたら……!

ルザミーネ:今更心配だなんて……いいわグラジオ、あなたが安心できるように、わたくしの強さを見せてあげる。そうね、シエロさん、お相手なさい。あなたを負かせば、リーリエ達も黙るでしょう。

(バトル)

ルザミーネ:……なんてひどいの!

ルザミーネ:ウフフ……シエロさん強いのね。今の調子で島巡りをこなすのよ。

ルザミーネ:不安にさせちゃったかしら?でも大丈夫よ、わたくしにはあのコもいるから。グズマ、いらっしゃい。

グズマ:おう……!

ルザミーネ:ネクロズマを捕らえに行きますよ。

グラジオ:待ってくれ!オレの相棒ヌルはビーストキラーとして生まれた!ウルトラホールの向こうで戦うために鍛えていたんだ!

ルザミーネ:……優しいのね。でも安心なさい!すべてわたくしに任せればいいの。子供は大人の言う通り……それが幸せの近道です。

(ウルトラホールにルザミーネとグズマが消える)

リーリエ:かあさま!どうして……!ほしぐもちゃん……元気……ですか……?……ほしぐもちゃん?

グラジオ:どうした?

リーリエ:姿が変わって……動かないのです……

グラジオ:……とりあえず出よう。ここは好きになれない。

(コレクションルームから出る)

ビッケ:みなさまご無事で……。

グラジオ:そう……だな……。ただ、やることが山積みだけどな……。ウルトラホールに消えた代表とグズマ……。動かなくなったコスモッグ……。あんな人でも母親だ。ネクロズマを捕らえるとはいえ、未知なる世界にほうっておけない。それに戻ってこなかったら……。

シオニラ:今の話……本当であるか?

シオニラ:ルザミーネとは……なんという人物なのだ!優しく振る舞いつつ、その裏では自分のことしか考えていなかったのか!?

ミリン:自分の為なのか、強すぎる責任感なのか……何を考えているのか、分かりにくい人物と聞いた通りですね……。

シオニラ:正直我々は強くない。問題が起きれば科学で解決しているからな。だからこそ、ポケモン勝負において頼れる人間を送り込むよう話し合っていたのに。

グラジオ:アンタ今言ったな!人を送り込むと、教えてくれ!他にウルトラホールは開けられるのか?

シオニラ:ポニの祭壇……そこに現れる存在を月を誘いし獣という。

ミリン:私たちがアローラに来る時、獣の力をお借りしました……。

シオニラ:しかし……僅か二人でネクロズマを捕らえようとは……こちらの世界の人間はどれだけポケモン勝負に自信を持っているというのだ?

ミリン:目覚めたネクロズマは……食べ物としての光を求め、アローラにやってくるでしょう……。私たちの世界……ウルトラメガロポリスには光はないのですから……。

シオニラ:アローラの昔話では、訪れた闇を……光で追い払ったのだったな。その光が何なのか、調査しても分からなかったが。

ビッケ:あのう……リーリエさまも皆様もお休みになられたら、職員の住居スペースにベッドを用意しましたので……

グラジオ:ああ頼む。

ハウ:おれもくたくたー

リーリエ:わたしはここで……かあさまが何を思っていたのか、少しでも知りたいのです……

(翌日)

ビッケ:シエロさん。リーリエさまがお屋敷の外でお待ちです。

(屋敷の外)

リーリエ:マリエで買ったままの服……似合いますか?

→うん!

リーリエ:シエロさんたら……ありがとうございます!ほしぐもちゃんのことも……かあさまのことも……わたしにはやらねばならないことばかりです。わたし……シエロさんのように、どんな試練にも立ち向かえるようになりたいのです!ですからわたし、気合を入れてみました!はい、全力の姿です!

グラジオ:ここにいたか。コレクションルームでみつけた。太陽の笛だ。アローラに古くから伝わるものときいた。太陽の下で吹くものらしい。太陽の笛、月の笛、2本揃え笛を捧げ、伝説のポケモンを呼び出す……そんな話があるらしいな。ウルトラ調査隊の連中がいっていたよな。伝説のポケモンであればネクロズマのいる別世界にも行けるかもと。オマエにはこっちだ。

(マスターボールゲット)

グラジオ:どんなポケモンでも必ず捕まえる、マスターボールだ……!家族のことを頼んだ。それぐらいくれてやるさ。

リーリエ:にいさまはなにをなさるのですか?

グラジオ:後始末……エーテルパラダイスの、な。相棒のヌルと一緒にみんなを守る……。そう願っていた……だから財団も守る!かあさんが、大事にしている財団も!

ハウ:シエロー!わーリーリエ!?リーリエなのー!?

リーリエ:はい!わたしも全力をだすのです。

ハウ:みんなすごいなー!!よーし、おれ決めたー!!

グラジオ:どうした?

ハウ:シエロやーパートナーのジュナイパーにー助けてもらってばかりでしょー!いまのままだったらーおれーみんなといけないよ!リーリエやコスモッグを助ける!強い気持ちでパートナーのポケモンと、心重なったとき、より強い力を出せる……そんな気がしてきたからさーあの感覚を……ジュナイパーたちと追い求める!

グラジオ:トレーナーとしてのお間えをオレたち家族が変えたのか……巻き込んで悪かったな。

ハウ:グラジオの影響もあるけどーおれを変えるのはおれだよー!それにルザミーネさん、アローラを守るんでしょーやっぱりいい人なんだよねー!

グラジオ:自分が正しい……そう信じきってるからな。どこな身勝手なんだ……。でもウルトラホールに消えたとうさんを探したいんだろうな。

リーリエ:ハウさん。いまのお言葉だけでも十分に嬉しいです。

グラジオ:次のしま……ポニ島に案内する。船着場で待っているぞ。

リーリエ:ではシエロさん、全力で行きましょう!!
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