◎初めましての前


グラハウ

 君を見た。その瞬間、しゅわと手に持ったサイコソーダが弾ける音がした。しまキングと共に歩くその少年。オレより年下で、たぶんリーリエと同じくらいの年頃の少年。「11歳になったんだから島巡りするんだー」頑張れよとしまキングに頭を撫でられた少年はオレに気がつくことなく、その場を離れてカプの祭壇へと向かった。
 残ったオレはしまキングにも目を留められることなく、ゆっくりとリリィタウンを後にした。しまキングの孫、だとしたら強いのだろう。そうだとしたら、バトルがしたい。
「オレが自由を得るために」
 なにより、タイプ:ヌルが自由になるために。


10/16 01:33
- ナノ -