シルバーが乙女
もうシルバーがキャラ崩壊の域
シルグリと言い張ります



「ぐりーんさん」
「ん、どうしたシルバー」
　くるりと声がした方を見ると、シルバーが頬を染めていた。何だどうした。
「なんでも、無いです」
　俺はその返事に、ふうん、なんて言葉を返して書類と向き合った。ああもう何で事務処理がこんなにあるんだ。十中八九この間の挑戦者のバトルスタイルが派手過ぎた所為だ。損害賠償してもらうか。
「…あの」
「なんだ」
「何か作りましょうか」
「んー。作れんの？」
「簡単なものなら」
「じゃあ頼むわ。」
「っはい！」
　少しだけ大きめの音を立てて出て行くシルバーに、何がそんなに嬉しそうなのかと疑問に思い、ふと、思う。
(そういや、アイツ…)
　まあ、気のせいかもしれない。なんて結論付けて俺は事務処理に戻るのだった。



はじめて名前を呼んだの
(へんじしてくれた、ふりむいてくれた)
(名前ぐらいでそんなに喜ぶこともないよな)