残り9:11の時点で19点差
日向くんのシュートが決まるが、秀徳はすかさず緑間くんにボールを回す

「オールコートでボックスワン!?」
「根性あるぜ!!まだアイツあきらめてねぇ!!」
火神くんが緑間くんにつくが、高尾くんもいるから今は2対1…
不利なことには変わりない

「それでも止める!!さんざん見せられたおかげで1つ見つけたぜっテメーの弱点!!」
火神くんはそう言うと、構えている緑間くんに近づき、

「距離が長いほどタメも長くなるってことだよ!!」
後ろからボールに触れた

確かに重いボールを放るには通常より長いタメが必要だけど…
高尾くんのスクリーンで一度マーク外されたのに触れたの!?それに、この軌道…

ゴッ

「外れたッ」
緑間くんをとめたことでベンチが湧いた

でも、それも一瞬で

「うわ…ッ」
東京屈指の大型センターである大坪さんに決められてしまった

「小金井くん…!!」
「え、なんの合図?」
「黒子くんと話したこと話さないさゆには言いませーん」
「えー…」
いや、確かに言わない私が悪いんだけどさ
自信ないんだもん、あの作戦…

言いたいことがわかったのか、リコは私の頭を撫でて「すぐわかるわ、くい止める方法」と言った

すぐわかる

リコの言葉に間違いはなかった

ボールを持った小金井くんのブロックをしようとボールを弾いた大坪さん
でも、それは見事に小金井くんのお腹に直撃された

「リコ、もしかして…あれ?」
「あはっ」
可愛いけど…可愛いけれども…ッ
小金井くんかわいそうだからッ!!

「え、」
大坪さんにダブルチーム?

小金井くんと水戸部くんが大坪さんに着き、高尾くんは諦めたように緑間くんにボールを回した

ふと、試合のあと幸ちゃんに言われたことを思い出した

『火神、だっけ?さゆのとこの黄瀬と最後にやったやつ
あいつ、キセキの世代と渡り合える力…
バスケにおいてデカい武器持ってるよ』

「…天賦の跳躍力」
緑間くんのシュートを再び防いだ火神くんを見て呟く

さらに、より遠くから打てるならブロックされたら自陣のゴールはすぐそこ

「俊くん、ナイスッ」
俊くんが決めたシュートで点差が16点になった

「え、大坪さんに?」
珍しく高尾くんから大坪さんに回り、迷わず小金井くんと水戸部くんの上からゴールを狙ってきた

しかし、

「高い…ッ」
再び火神くんによってブロックされた

「…ダメ」
「さゆ?」
「火神くんの身体が保つわけないよ…ッ」
口を開いた私を見て、リコが目を見開いた



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