「第2Q終了です。これより10分のインターバルに入ります」
審判の声を背中に、みんなでコートを出ていく

第2Q終了の時点で27−45
18点も差をつけられるなんて…

重たい足を引きずって待機室に入る

「黒子くん、それ何?」
「前半ビデオ撮っといてくれたそうなので、高尾くんを」
「私も観るッ!!」
急いで黒子くんの隣に座り、ビデオを覗き込む

「さゆ、黒子。なんか勝算あるのか?」
「え?さぁ?」
「は?」
「私も、まだ特には」
俊くんの言葉に耳を傾けながら口を開く

「勝ちたい、とは考えますけど、勝てるかどうか、とは考えたことないです
てゆーか、もし100点差で負けてたとしても、残り1秒で隕石が相手ベンチを直撃するかもしれないじゃないですか
だから、試合終了のブザーが鳴るまでは、とにかく自分の出来ることを全てやりたいです」

黒子くん…

「いや!!落ちねぇよ!!」
「え?」
「隕石は落ちない!!てかすごいな、その発想!!」
日向くんの言葉で我に返る

良い感じに言ってたけど…隕石はないよね、うん

でも、

「隕石に比べたら、後半逆転するのは全然現実的だよね」
そう言えば、俊くんが「だよな」と言って頭を撫でてくれた

「とにかく最後まで走って…結果は出てから考えりゃいーか!いくぞ!!」
「おお!!」
日向くんの掛け声に合わせて声を上げ、コートに向かう

「第3Q始めます!!」
試合が開始してすぐ、緑間くんにボールが回り、すかさず火神くんがブロックに走った

いまのって…

「うまい!!」
「意表をついて…どっからでも(そこそこ)打てる小金井先輩!!」
「今回は入った!!」
「何その言い方!?」

29−48
あと19点差ッ!!

再び緑間くんに回り、火神くんがブロックに回る

さっきと同じ光景

そんな考えはすぐに消えた

「試合中に、どんどん高くなってる…?」
僅かに火神くんの指先に当たったボールは、不規則な動きをしてゴールに入った

あった…
「あった、突破口…ッ」



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