「第1Q終わりです。インターバル2分入ります」
審判の人の声が響き、みんながベンチに戻ってくる
14対21だけど…
点差以上にキツいよ、あのシュート…ッ
「黒子くん…あれ…昔から?」
「いえ…僕の知ってる彼の距離はハーフラインまでです
あんな所から打てるのは初めて知りました」
リコと黒子くんの会話に思わず眉をひそめる
あんなの、どうやって止めるのさ?
「…確かにとんでもないシュートだけど、打つ手がないわけじゃないわ!とにかく緑間くんを止めるわよ!
黒子くん!しんどいかもだけど、もう少しヨロシク!」
緑間くんを止めることもだけど…
「火神くんが変な方向に考えを移さなきゃいいけど…」
呟いた言葉をかき消すように、試合再開のブザーが鳴り響いた
キュッ
ボールを持った緑間くんの前に黒子くんがDFで入る
もちろん、ひるむわけはないってわかってる
「本当の狙いはこの後っ」
リコと2人で拳に力を入れた瞬間、
「高尾くんのスクリーン!?」
高尾くんが緑間くんと黒子くんの間に入ってきた
やっぱり読まれちゃうか…
黒子くんのバックチップがムリなら、そう思った火神くんが動くことも予想していたのか、緑間くんは素早い動きでシュートを決めた
残り 7:45
誠凛 14 秀徳 23
キュッ
黒子くんと火神くんのコンビネーションで緑間くんを抜いたかと思えば、すかさず高尾くんが止めに入る
高尾くんがいるから黒子くんを組み込んだ作戦は全部効かない
そのうえ、緑間くんは一瞬でもマークが外れたら決めてくる…
「どうしろってのよ…ッ」
みんなも何点か決めるけど、緑間くんは毎回3Pでくる
打点が高すぎてモーションに入られたら火神くんでも止められない
今のままじゃ、点差以上に…
心が、折られる…ッ
「うわぁあっ3連続!!」
「緑間が止まらねぇ!!」
「差が開く一方だっ」
7点差…
どうしよう…
何か、何か1つでも作戦を考えないと…ッ