「緑間だ!!また撃つのか、超高弾道3P!?」
緑間くんがボールを持った途端、観客が一気に湧いた。しかし、

「え、撃たないの?」
ボールを放ることなくパスをした

「緑間封じでしょ」
「…なんて?」
リコの言葉を聞き返すと、
「一回で聞け」
と頭を叩かれた

「だから、黒子くんが緑間くんを封じてるのよ
長い滞空時間にDFに戻ってるけど、そのときには火神くんも走れる時間があるんだから
それに、戻った緑間くんより後ろまで超速攻がカウンターでくるから打てないのよ
わかった?」
「…わかったような、わからないような…ッわかりました」
再び叩かれた頭を押さえて試合に目を向けると、高尾くんがフェイクをかけて俊くんを抜いたところだった

速いっ!!

「おおおっナイッシュウッ」
「すげぇパスだ!!」
…てゆか、今の動きって、

高尾くんの動きに注目をしていると、違和感が明確になっていく
でも、まだ確信が持てない…

そのとき、

「…よし、おーい、高尾ー木村ー
マーク交代。高尾、11番につけ」

秀徳の監督が口を開いた

「…リコ、ヤバいかもしんない」
「え?」

「日向フリー!!いけー!!」
黒子くんから日向くんにパスが回り、ベンチからの声援にも気合いが入る
しかし、

バチッ

気持ち良いくらい響いた音とともに黒子くんのパスがカットされた

「そんな、なんで…ッ黒子くんのパスが失敗!?」
「…失敗なんかじゃない」
「さゆ、何か知ってるの!?」
「ちょい落ち着けい」
肩をぐらぐら揺すってくるリコをなだめて話を再開する

「高尾くんは多分、俊くんのイーグル・アイよりも視野が広い、ホーク・アイを持ってる」
「な…ッ」
「黒子くんのミスディレクションは黒子くんを見ようとする視線をそらす
でもホーク・アイは全体を見る能力で、黒子くん1人を見てない。つまり、」
「高尾くんには、黒子くんのミスディレクションが効かない!?」
リコの言葉に頷くと、すぐさまTOがとられた

「カントク、このまま行かせてくれ…ださい」
火神くんは相変わらずの敬語でリコに話しかけた後、

「オイまさか、オマエこのままやられっぱじゃねーだろーな」
黒子くんの頭を掴んで言った

「まぁ…やっぱちょっとやです」
「…ハッじゃーひとまず高尾は任せた
こっちもアイサツしよーか。みやげもあるしな」



「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -