残り4:51
誠凛 58
正邦 64

黒子くんがコートに入ってすぐ、試合が続行された

「やっぱ黒子くん入ると全然違うなぁ…」
確実に点数が加算されていく

「すげ…え」
火神くんは唖然とした様子でコートを見ながら呟いた
そっか、火神くんってベンチから黒子くんのこと見るの初めてなんだ

「何今頃言ってんのよ!」
「いつもこんな感じだよ」

「なんだよコレ…ッ」
「く…!?なんでだ…!?」
「コイツら…ウチの動きを完全にとらえてる…ッ」
コート内で焦る様子を見せた正邦の様子に思わず笑みがこぼれた

「さゆ」
「…ごめん」
リコに腕を掴まれ、思わず謝る

「でもわかるわ」
「おかげさまでDVDデッキ1個オシャカにしちゃったしねー」
「…どういうことだ、ですか?」
「古武術ってのはその名の通り古の技
現代スポーツ科学とは考え方が全く違うんだよ
それをバスケに応用した特殊な動きが正邦の強さだけど…」
「特殊ってことはクセがあるってことよ!
そのクセから次の動作を予測するために、今までの試合全てDVDがすり切れるぐらい見たからね」

「つっても対応できるようになったのは後半からだけどな…」
「実際クセって言うほどあからさまなもんでもねーし。クセに苦戦…」
「……だよな〜」
日向くん、俊くん、水戸部くんに土田くん
みんなが小さく呟いた

「逆転…!?マジか誠凛…追いついた…!!」

でも、時間がない…ッ
残り25秒で1点差じゃ、絶対ここを取られるわけにはいかないッ

キュッ

「…ッうそ」
残り数秒でダンクを決めてくるなんて…ッ

「王者をなめるなよ!!キサマらごときが勝つのは10年早い!!」

残り0:15
誠凛 70
正邦 71

岩村さんは、叫ぶとすかさず動き出した

「オールコートマンツーマン!?」
守るどころか、もう1ゴール獲るつもり!?

キュッ

「みとれちゃうぜ、水戸部ナイス!!」
残り8秒になったとき、俊くんのマークをしていた春日さんを外すために水戸部くんが動き、俊くんが上手く抜いた

俊くんから黒子くんに回った

「津川くん!?」
パスコースから逆算して察知したんだ…ッ

「黒子ォオオ!!」
火神くんの叫び声に反応して、黒子くんは日向くんに回した

日向くんはスパッと、綺麗に3Pを決めた

誠凛 73
正邦 71

「試合…終了ー!!」

改めて点数を見た直後、試合終了の声が響いた



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