黒子くんどこにいるんだろ…。
リコたちが黒子くんとはぐれる前までどこにいたのか知らないんだし…私見つけれなくない?

「正直あの人はちょっと苦手です」
あー…黒子くんに似てる声がする

「けどあの左手はハンパねースよ、ジッサイ
かに座がいい日は特に」
「…はい」
黄瀬くんに似てる人もいるなぁ…

あはは、と笑いながら声の聞こえる方を見る

「ま、今日は見にきただけらしースわ」

見つけちゃったよ、私!
なんだこれ?
漫画的な展開なんだけどッ

ベンチの背もたれ部分に座ってる黄瀬くんとその前に立ってる黒子くん
…とりあえず黒子くんに声かけて、

「それより…黒子っちにフラれ試合も負けて高校生活いきなりふんだりけったりスわ〜
ダメ元でも一応マジだったんスよー!?」
「ひっくり返しますよ
だから先輩に怒られるんです」
「…さゆさん意外と怖いっスよね」
「自業自得です」
なんか私怖がられてる!?「まぁ、そこもいいんスけど」
…あれ?気に入られてる?

「それより、話したかったのは理由を聞きたかったんスよ」
黄瀬くんはおでこに乗せていたボールを手に乗せると、

「なんで…全中の決勝が終わった途端姿を消したんスか?」

…なんか、聞いちゃまずくない?
帝光のときの話は私に関係ないし…

リコたちを見つけに行こうとその場から静かに去る…と、

「それより早く見つけましょ!逆エビの刑はそれからかな!」
怒りを露わにしながら日向くんたちと歩いているリコを見つけた

「いたっリコ!!」
「さゆッ黒子くん見つかった?」
「いた、けど…」

今は行かないほうがいいよ

そう言おうと口を開いた瞬間、

「火神もいなくない?」
伊月くんが周りを見渡しながら言った

「あーもう!なんでアイツらはフラフラ…っあんたもよっさゆ!!」
「えぇ!?とばっちり…ッ」
「いつまでも海常の人といちゃついてないでよねッ」
「幸ちゃんは幼なじみだって!!」
「やめろ、カントク」
日向くんがリコの頭を軽く叩くとリコはおとなしく口をつぐんだ

「清水」
「伊月くんっ」
うるさく胸を高鳴らせながらできるだけ平然と返事をする

「あのさ、」
「うん?」
珍しく歯切れの悪い伊月くんに首を傾げる

「あー…海常のキャプテンと、何話してたんだ?」
「幸ちゃんと?」
少しでも気にしてくれたのがなんか嬉しくて、ちょっと照れている伊月くんを見て

「普通に、近況報告だよ
マネやってるの言ってなかったから怒られちゃった」
苦笑いをしながら返事をした

「幼なじみなのに言うの忘れただけで怒られた?」
「幸ちゃん、ちょっと過保護だし、お兄ちゃんみたいな存在だからかな」
「…へー」
「伊月く…」
少し不機嫌になった気がして名前を呼ぶ…が、

「あーッいた!!」

リコの声で遮られた

タイミング悪すぎ…ッ!!

結局、
怒った理由わかんないじゃん…

黒子くんを逆エビの刑で襲っているリコを見てため息1つ

協力ってかさ、リコが邪魔してませんか…?



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