「じゃ、行ってきます」
「いやっストップ!!」
フラフラと立ち上がった黒子くんの腕を掴んで引き止める

「今行けって清水先輩が…」
「違う!!もしいたら、って…ッ」
「…じゃ、出ます」
「ちょっと、黒子くんッ!?」
え、なにこの人!話聞いてました!?

「ボクが出て戦況を変えられるならお願いします…それに、約束しました。火神くんの影になると」
「でも…ッ」
「…さゆ、いいわ
わかったわ…!ただし、ちょっとでも危ないと思ったらスグ交代します!」
「リコ…」
「いいから」
リコに肩を押され、しぶしぶ座る
…軽くみてたら危ないのにぃ

パッ

「慣れかかってきてたのにまた元のウスさに戻ってやがる…
第2・3Q丸々20分ひっこんでたから…!?」
幸ちゃんが驚きながら口を開いた

やっぱ慣れてきてたんだ…

「うおおッマジか!?差が詰まってる…!?」

誠凛80 海常82
第4Qの時点で2点差か…

「まさか…ウソだろ…!?」
「同点…!?」
日向くんのシュートが決まり、82点と、同点になった

「同点だぁー!?」
やっと追いついたッ

「…え?」
黄瀬くんの雰囲気が変わった…?

ドッ

「黒子…」
黄瀬くんの前に火神くんが回り、後ろから黒子くんがボールを取ろうと腕を伸ばす

「なっ…!?」
黄瀬くんはボールを逆の手に持ち替え、火神くんを抜いてダンクを決めた

「オレは負けねぇスよ。誰にも、黒子っちにも」

ここに来てまだ強くなるの!?
こっから試合終了まで、第1Qと同じランガン勝負じゃん…ッ

「うわぁあっまた同点!?」

残り15秒でお互い98…
もう時間ないッ!!

「守るんじゃダメ!!攻めて!!」
リコの声が大きく響いた

残り7秒…ッ

「しまっ…」
幸ちゃんがシュートの体制に入る「入らないで…ッ」

手を強く握って呟いた直後、

バッ

火神くんがゴールに入る手前でボールを止めて日向くんに回した

「うわぁあっ獲った!!」
「マジかよ!?」
「黄瀬くん…」
ボールを持った火神くんと一緒に走ってきていた黒子くんの前に黄瀬くんが立った

「黒子!!」
火神くんから黒子くんにボールが回った

「…パスミス!?」
黒子くんの投げたボールの先には誰もいない

残り1秒

誰もがミスだと思った…が、

「違うッ!!」
「じゃねえ!!」
「「アリウープだ!!」」
幸ちゃんと私の声が重なる

「させねぇスよ!!」

黄瀬くんも火神くんに合わせて跳んだ
でも、同時に跳んだのに黄瀬くんの方が先に落ちていく

「テメーのお返しはもういんねーよ!!なぜなら……これで終わりだからな!!」

火神くんの声と同時に決まったダンクで勝負が決まった−

海常 98

誠凛 100

誠凛は、海常に勝った



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