清水さゆ
誠凛高校2年生

得意教科は現代文

苦手科目

数学

破滅的にできない数学の問題。
数学の時間が苦痛に感じて仕方ない今日この頃です

「えー…じゃあこの問題を…そうだな…」
先生は、問題とニラめっこしている私の肩を叩いてニコッと一言

「清水、書いてきて」
渡されたチョークを教卓に戻っていく先生に投げたくなった衝動を必死に抑えて再びノートに書かれた問題とニラめっこを始める
…まず、問題の意味が分からない
こんなの、高2でできるわけないだろーがぁ!!

「まだかぁ?清水」

教卓から呑気に呼ぶ先生にイラッとしながら、頭の中で
『こんなもんできるわけないだろ!?』
と怒鳴る。その時、

パサッ

「え?」
隣の席から呆気に取られるくらい綺麗に整理されたノートが置かれた

「い、づきくん…?」
隣の席の伊月俊
バスケ部に入部していて女の子にスゴい人気がある人

「早く行ってきなよ」
伊月くんはそう言って微笑むと、黒板をチョイチョイと指差した

「あ…ッ」
慌てて伊月くんの答えを黒板に写す

「よし、正解ッ」
先生の言葉を聞いてからすぐに席に戻り、すかさず伊月くんにお礼を言う

「ありがと、伊月くん」
「どういたしまして」

ノートを受け取ってから見せてくれた笑顔に心臓が飛び跳ねた

あぁ、ヤバい…

惚れてしまったかもしれない

(私の恋のきっかけは、大嫌いで仕方ない数学でした)



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