「竜崎先生ー何の御用でしょうか?」
職員室の扉を開けてテニス部顧問の竜崎先生の机に向かう
「さゆ、来たね」
「顧問に呼ばれましたしね…アルバム?」
竜崎先生の見ていたアルバムを覗く
だいぶ前のやつ?
「25年前のだよ。越前南次郎…日本テニス界を変えられた男だよ」
「へー……で、私は何故に呼ばれたんですか?」
「…相変わらず興味がないことには反応薄いね、さゆは」
「素直と言ってください」
竜崎先生はアルバムを閉じると、
「その息子が今年この学校に入ってきたんだよ」
と言った
「そうなんですか…テニス部に入るんですよね?」
「ああ、もちろんだよ」
「わかりました」
竜崎先生を一瞥して職員室の扉に手をかける
「その息子さん、見てきます。先生もそのために私にこのこと話したんですよね?」
「バレとったか」
「バレバレです…名前、なんて言うんですか?」
「リョーマ…越前リョーマだよ」
「越前リョーマくん、ね」
緩む頬を隠すように職員室を出る
越前南次郎の息子さんなら当然強いんですよね?先生
「やっばい楽しみッ」