黙々と歩く夏目くんの背中を見ながら、繋がれた手に気恥ずかしさを覚える

学校出るときからずっと繋いでるけど…いきなり離すのもヘンだよね

そう自分に言い訳をしながらも、強く握り返しているのもおかしいんだけれども


「着いたよ、清水さん」
「わ、…ッ」
かけられた声に反応して顔を上げると、きらきらと光を反射させている湖が目に飛び込んできた

「スゴい…ッスッゴい綺麗ッ!!」
落ち着きなく携帯で写メを撮る私を見て、夏目くんが小さく笑った
…はしゃぎすぎたかな

ちょっと恥ずかしく感じて携帯をポケットにしまう

そういえば、

「なんで私をここに連れて来てくれたの?」
そう尋ねると、さっきまで笑っていたのがウソみたく、一気に押し黙ってしまった

「え、夏目くん?」
「いや、あの…」
夏目くんは、じーっと見つめる私の視線に観念したように、息を大きく吸って口を開いた



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