せーの…

「どーんっ」
2人いる内の1人に向かって後ろから跳び蹴りをし、その勢いのまま階段下に飛び降りる

「ったぁ…ッ」
「あんた、男鹿の…」
「はい、男鹿の幼なじみです
とりあえず、私、MK5見てると嫌悪感半端ないんで早く片づけません?」
「そうね…あんた達使ってこんなムカつく事する奴は−美破ね!?」
「ククッ…ご名答」
「…あんたらの思い通りなんか、」
「逃がさねーよ」
上の踊場にいただけだったのに、下の踊場にもMK5が現れた


ドガァァンッ

「くくっケリがついたかな?」
屋上から聞こえた破壊音に続いてMK5が嬉しそうに口を開いた

「もー…ホントあり得ない」
「……っっ」
撃たれた肩を抑えながら壁によさりかかる女の人の前に立つ

「−さてと、こっちも終わりにするか」
おでこに向けられた拳銃をにらみつける

「っこの子は関係ないだろ!!」
「あーいいんです。私が勝手にやってることなんですから」
私をどかそうと肩を押してくるけど、その場を動かないように足に力を入れる

あー心残りあり過ぎて成仏できる気がしないや

カチッという音を聞いて目をつぶる

「なっ…」
「え!?」
「なるほどね…やっぱこーゆー事か…」
ふいに目の前で聞こえた声に反応して目を開ければ、夏目さんがMK5の腕を掴んで立っていた

「いきな、あとはやっとくから」
「お…お前は…夏目!!」
「んーだってさぁ、お前ら。全然おもしろくないもん」
思わず、夏目さんの言葉に鳥肌が立った

「ありがとうございますっ行きましょうっ」
女の人の腕を掴んで階段を駆け上がる

殴られたりした顔とか腕とかが地味に痛い
でも、そんなこと言ってらんない…ッ

「姐さんっ!美破です!!美破の企みです!!」
屋上の扉を開けてすぐ、邦枝さんに向かって叫んだ

「フフッ少し遅かったわね。チェックメイトよ」
「美破!!」
うーん…やっぱこいつ嫌いだ

「美破…え?どういう事?」
「全部こいつが仕組んだんですよっ邦枝さんの友だちは、こいつらにやられたんです辰巳はやってません!!」
「−そう。全てはあんたと男鹿を戦わせる為のワナよ
おかげであんたはバテバテ
まずいわねー今私と戦って勝てるかしら?」
邦枝さんに向かって美破が囁いた直後、

「え?」
碇が宙に飛んだ

「人がせっかくガマンしてんのに…邪魔すんじゃねーよ」
「辰巳…ッ」
「なっ…あ…っ」

ゴキンッ
辰巳は美破の頭を掴むと、思いっきり下に叩きつけた



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