この人が女王 邦枝葵…
超美人だし超細いッ

邦枝さんを見て自分の姿を思い浮かべる
…あ、なんか悲しくなってきた

「−…あんたが男鹿辰巳?」
「そーだけど?」
邦枝さんは辰巳に尋ねてしばらく停止した

「男鹿!!」
「うるさいキモ市」
「…さゆ、なんか今日いつもより冷たくね?」
「うるさい」
「なんだよ」
古市は辰巳に近づくと、

「…すげぇ、後ろの2人もレベル高いぞ」
と言った

「もう帰っていいか?」
「ばっ…何言ってんだお前!!クイーン自ら声をかけてくれてんだぞ!?」
「いや、完全にケンカうられてただろ今…」
もーキモ市うざいー
どんだけ女の子に飢えてんのさ…

「はっ」
邦枝さんが短い声と木刀を振ると窓ガラスが綺麗に切れた

え、木刀って窓切れんの?

「赤ん坊をおろしなさい。それじゃ本気で闘えないでしょ?」

怖ッ邦枝さん怖ッ!!

「オーッ」
ベルちゃん?

ベルちゃんは邦枝さんを見て嬉しそうに声を上げる

「いいぜ、来いよ。このまま相手してやる」
「え、辰巳?」
「…やっぱりクズ野郎ね。赤ん坊を盾にする気?それとも」

な…ッ速い!!

「私の事、ナメてんのかしら」

躊躇いなく辰巳に木刀を刺した邦枝さんを見て思わず呆然とした

てゆか辰巳、かわした!?

初めて間近で見るケンカに息が詰まる


「弐式 百華乱れ桜」

ぅ、わ…ッ

邦枝さんが木刀を振り回した直後、廊下の壁がボロボロになった

「こえーっヒルダかよ」
「全部かわしたアンタが怖いわッ!!」
あんなたくさん攻撃されてなんで制服の4分の1がなくなってるだけなわけ!?

「アー」
「お、気に入ったかベル坊。よーしよしよし、やっぱ女がよかったんだなー」
辰巳は目を輝かせるベルちゃんを見て邦枝さんの元に向かう

「…ッ!!」
邦枝さんの両肩を掴んで真っ直ぐ見つめる辰巳に胸が痛む

あーもう…嫉妬深いとか最悪…ッ「こいつの母親になって下さい」


辰巳の一言でそんな考えすら消えた

好きな人がいるってのに他の人に告白?

悲しみすら通り越して怒りが湧き上がってきた

こんな人を好きでいいのか、私…



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