いたずら





(いち、に、さん…)


自販機に硬貨を4枚入れる。


そのまま静雄がどの飲み物を買おうか真剣に悩んでいると、ばしんと肩に衝撃を感じた。

自分にこんなことをするのはある特定の人物だけなので、静雄は額に青筋を浮かべながら確認すること無く振り返り様に怒鳴る。


「手前何すんだ臨也ぁ!」
「なんか苛々したから教科書でシズちゃんを叩いてみた」


しかし静雄の怒声など慣れ切っている臨也はにやりと唇だけで笑みをつくり、そう言った。


「何買うの?」
「今決めてんだよ」


相変わらず話題がころころと変わって面倒臭い、と静雄は思いつつも答えてしまう。


「ふーん。ま、興味無いけど。これでいいんじゃない?」


臨也はほんの僅かに視線を走らせると、流れるような動作でぽちりとボタンを押した。


「優柔不断なのって大っ嫌いなんだよね。じゃ、俺次サボるから」


軽い足取りで去って行く臨也と残された炭酸飲料、どちらを先に取るべきか静雄が悩んでいる内に臨也の影は消えていた。







*****
静雄がアホの子
学校の飲み物ってめちゃくちゃ安いですよね
硬貨4枚=80円













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