にゃん
休憩時間、教室にて。
「ねーシズちゃん」
「ん」
椅子をがたがた慣らしながらパックジュースを飲む行儀の悪いシズちゃんに、頬杖を付き雑誌をパラパラと捲りながら話し掛ける。
あ、行儀が悪いのは俺も一緒か。
「今日はなんの日?」
「…?そーいや隣の家のガキが誕生日だったな」
「そんなことはどうでもいいよ!はぁ、そういやシズちゃんて意外と天然だったよね…」
「馬鹿にしてんのか」
「はいはいしてるしてる。もう本当に話進まないなぁ!仕方ないから教えてあげるね?正解はねこの日でした!」
早口にまくし立てると、シズちゃんは圧倒されたのか少し身を引きながら俺を軽蔑した目でみていた。
「いらねぇ情報だな」
「別にシズちゃんの役にたとうなんて思ってないもん」
「うぜぇ」
「はっ、うざくて結構!シズちゃんに好かれるよりはマシだね」
「…殺す」
シズちゃんのキレた低い声を合図に立ち上がる。
口許には微笑みを刻んで。
「ざんねんでした。もう授業始まっちゃうから、お預けだよ、シズちゃん」
拍子抜けしたようなシズちゃんの表情を見て、たまにはこういうのも一興かな、なんて。
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学生の本分は勉強です、な臨也。ほんとは不良のくせに!
22年2月22日記念←
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