一口ちょうだい

 
 



僕とあなたはひとつになるべきです。


普段と寸分も違わぬ完璧な笑顔でそう言った古泉に、俺は眉間に深い深い(それはもう日本海溝くらい深い)皺を刻むと誠意の欠片もない声でそーかよと返した。

この場合どんなに不遜に見えようと俺は悪くない。断じて。

何故かというと明確な答えは出せないがとにかく古泉なんかに誠意はみせるだけ無駄なのである。
そんな余分な誠意があったら無駄繋がりで地球温暖化を止めることに全力を尽くした方がまだいくらかマシだ、気分的に。



「あなたって酷いですねぇ、考えていることが声にでていますよ?幾ら僕でも傷つきます。」


五月蠅い喧しい!
傷つく、なんて言うほど傷心なら笑うな首を傾げるな気持ち悪い!


「ほら、またです」


これは聞こえるように言ってるんだ。


「まぁあなたが僕を罵ることにより快感を得てらっしゃるのなら仕方ありません、僕はこれでも貴方のことが好きなのですよ。ですから貴方の喜ぶ姿は見ていてとても嬉しいのです、僕がそうさせているとなれば尚更ね。どうぞ続けて下さい。」


……………。


「おや宜しいのですか?僕は一向に構いませんよ?」

「うるっせええええぇぇ!!!!」



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きもちわるい古泉(受)




 









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