「ねえグリーン」
「あ？なんだよ」
「グリーンってカッコイイよね」
「…どうしたんだいきなり」
「女の子にすごいモテるし」
「まあな」
「男の子にもモテてる」
「なんかそれ違う意味に聞こえるからやめろ」
「でも実際モテてるよね」
「まあな。で、それが？」
「グリーンに好意を寄せてる女の子はたくさんいるよね」
「だーかーら、それが何なんだよ」
「私なんかより可愛い女の子は世の中にたくさんいるよ？」
「急に卑屈になったな」
「どこが好きなの？」
「なにが」
「私の」
「なんだよ。俺がモテるから不安になっちゃったのか？」
「……もういい」
「ちょ、なんだそれ……っだー泣いてんなよ！泣くなほら！」
「泣いてない！」
「目真っ赤にしてなに言ってんだばーか。ほらよーしよし」
「子供扱いすんな！死ね！っていうか死ね！」
「なんで今同じ意味のこと２回言った？」
「今の私の素直な気持ちです」
「２回死んでほしいってことか」
「……不安に、」
「うん？」
「不安にならないわけないじゃん」
「…おっまえ…なにそんな可愛いこと言ってんだよ」
「…可愛さアピール実施中。グリーンが私から離れていかないように」
「効果は抜群なんですけど」
「それは良かった！で、私のどこが好きなの？」
「え、言わせんのか」
「言えないの？あ、好きなところないのかそっか」
「や、ない訳ねえだろ。あるはあるけど」
「じゃあどこ？」
「とまんなくなりそうだな」
「意味がわかんない」
「覚悟できたか？」
「え、だから意味が」
「すぐ怒るところと強がりなところと実はすっげえ淋しがり屋なところと素直じゃないところと」
「やめてやめてやめてっ！っていうかなにそのチョイス全然可愛くないところばっかり！」
「まだまだあるんだけどな。どうする、聞いとくか？」
「もういいです十分ですありがとうございました」
「まあつまりだな、」
「うん」
「単純にお前がすっげー好き」
「恥ずかしくないのあんた」
「言わせたのはお前だ！」


そんな不安は必要ない
(つーかお前こそ離すなよ)
(なにを？)
(俺を)
(…分かってるくせに)
(まあな)