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――――タッ







ここは、どこだろう…


見るからにただの道だけど、







見慣れない景色に戸惑いつつも
乃々歌は歩きだした



「…どうしよう」




なぜ自分がここにいるのか

ここはどこなのか

どこへ行けばいいのか



何も分からない、





それから

さっき自分は、この空から…








『…うわっ!!』


考え事をしていたせいだろうか、
いや、そんなことをしなくてもしょっちゅうだが

乃々歌はつまづいてバランスを崩した




「あ、危な…あぁっ!!」


――――ドサッ



道に倒れたのは二人。


乃々歌と……










「いたた……あ!大丈夫…?」


『あ!は、はい!!』



そういって顔をあげると

















『は』







これは、どういうこと…?












『つ……つ、つつつ、つなよ』



目の前の信じられない人物の名前を最後まで言おうとした時
ハッとした







これって、



まさかトリップ!?












トリップだったら…綱吉くんの事知ってるのは知られちゃまずいんだろうか、でもここまで言っちゃったのに絶対不審に思われちゃうよ…っていうか、綱吉くんが目の前に……!!


いろいろ考えてるうちに
頭がごちゃごちゃになってきた






「あのー…本当に大丈夫??」

『だああっ!!』






な、なんて優しいんだ綱吉くん流石すぎる…


…っていうかそんなことより!
今の奇声、絶対変な奴だと思われたんじゃ…!!


ああああどっちにしろこのままじゃもたない…

もったいないけどここは去ろう。


『だ、だだ大丈夫、ありがとう!じゃあ!』

「待て」

『え』


綱吉くんの後ろから聞こえたあの特徴的な声

この声は……



「ちゃおッス」











「うわっ!リボーン、いつの間に!!」

「さっきからいたぞ」

「…ていうか、なんで引き止めるの?」

「それは、こいつが怪しいからだ」



「『えっ!?』」





綱吉くんとハモったああああ!!!!!!!!!!!!


じゃなくて!


今怪しいって…
やっぱりさっきの奇声…!





「お前、さっきこいつの名前言いかけただろ」


『!!』


「そういえば……」

「しかも、途中でハッとしてやめたように見えたぞ。見たところ並中の生徒じゃなさそうだしな…まさか、どっかのマフィアのスパ

「ストップ!!リボーン、待ってよ!」


"マフィア"

その言葉に反応して、ツナはリボーンを止めた。







え、まさか…

マフィアだと思われてる…!?






「なんだ?ツナ」

「なんだ?じゃないよ!!いきなりマフィアとかそういうこと言うなよ!どうみたってそうは見えないだろ!!」

「どうみたってそう見えたらスパイになんねえだろ」

「っ…確かにそうだけど……」


『あのっ!!…スパイではないです…!』





やっと口から言葉が出て
とりあえず否定だけする










「!あ、ご、ごめんね!!突然意味分かんないこと言って」

「じゃあ何故こいつの名前を知ってるんだ?」

「ちょっと!」


『それは……』











これは、

どうすればいいんだろう…









トリップしてきた



なんて言っちゃ駄目だよね、





てか信じてもらえるわけないか……


よし、こうなったら









『ごめんなさいいい!!』

―――ダッ



「なっ!!?」



いきなり走り出した乃々歌にツナ達は唖然とする








「逃げたな、追うぞ」

「ちょっとリボーン!ホントにあの子がマフィアだなんて…
「あいつが"ここ"へ来るところを見なかったのか?」

「え…」








ツナは思い出した

確かにさっきの子が


空から落ちてきたことを











「空から…」

「そーだったろ?…おもしれえと思ってな」

「興味本位かよ!!」

「まあでも、ホントにマフィアかもしんねーぞ。逃げるとは俺も思ってなかったしな」

「なんで逃げたんだろ…」

「とりあえず、追うぞ」

「う、うん」












雨のち嵐のち大空、時々…人











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