3/6



他校の人達やたくさんの大人達
話したことない人達だってたくさんいた

なのに私達を見に来てくれた


満員御礼

の言葉で泣けるほど私は幸せだった


『なくなるのが怖い。忘れられるのが怖い。道標を失くした私はこれからどうしたらいいの…!!』


心の一部がない気分

出会いは別れ


よく言ったものだ

この言葉をここまで痛感する日がくるなんて


「名前、」


膝に顔を埋める私の頭に手を優しく乗せてきた山本


「幸せな思い出があればお前は一生幸せだ


道標をなくしても

今度はお前は自分で決められるようになってる

名前だけじゃない
みんなお前と同じ気持ちだと思うぜ」



今だに顔を上げられない私

今さらだがなんか恥ずかしい

でも、さっきまでの寂しさが少しずつなくなっていくのは事実


「名前先ぱーい!!」

「名前ー!!」

「どこー!!」


下から私を呼ぶ声が聞こえてくる










人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -