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だいたいどんなクラスにも1人くらい浮いている人はいる

私のクラスにもそういう人がいた

帰宅部の金沢くんという男子だ

彼は直接的にではないが、明らかにクラスメイトから避けられていた





8月



文化祭が近づき、準備も忙しくなってきていた

金沢くんはやはりぽつんと1人で作業をしている


あまりにも寂しげなその背中を見るに見かねた私は彼のもとに行こうと道具を持って立ち上がった


周りにどう思われようが知ったこっちゃねえもん


すると私の横を背の高い男子がとうりすぎた





あ、野球少年…





その野球少年は金沢くんの隣にドカッと胡座をかいて座り込んだ


「なあ、俺もここ手伝っていいか?」




クラス中がきょとんとする
私も思わず立ったまま停止してしまった



「え、いや…大丈夫だよ」


「なんでだよ。これ1人でやんのキツイじゃんか」


「そ、そうだけど…」


そこまでいって彼は口をつぐみ小さく口を開いた


「多分僕といたら、や、山本くんまで嫌な思いするし…」




「…何いってんだよ」



少し怒気を含んだ野球少年の声に金沢くんを含めクラスが息をのむ




「それは、金沢が決めることじゃねえよ。
俺はしゃべりたいやつとしゃべるし、一緒にいたいやつと一緒にいる。」



そして野球少年は温かい笑顔をうかべた


「な、一緒にやろ」



金沢くんはブンブンと大きく頷いた

瞳を涙で濡らしながら











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