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『あかやー』

「なんスか、名前先輩」

『あそぼー』

「嫌っスよ、今ゲーム良いトコだし」

『つれないねえ』


少しいじけたように彼女は言った



『つまんない。』

「名前先輩も雑誌読むとかなんかすればいいじゃん」

『今じゃなくて。毎日ー』


急に何を言い出すのかと、驚いた俺はゲームを一時中断し画面から目を離すと彼女は唐突に立ち上がった


『そうだ!』

「ん?」








『今日、というか、今から私とゲームしましょ』


彼女の顔が俺の顔に近付く


「ゲームってこれ?」


手に持った携帯ゲーム機を指差すと
彼女は、違うと首を振った









『好きになったら負け』









沈黙の中放たれた言葉にドクンと脈を打った心臓の音が彼女にも聞こえていないか心配しつつも平静を装う


「ああ、あのドラマのっスか」

『うん!』

「それをやんの?」

『嫌?』

「別に…」




"相手のことを好きになったら負けゲーム"

スタート。





『ゲームというからには負けないから!』

「んなの、こっちのセリフっすよ!」







ほんとはもう俺、負けてるんだけど。



好戦


俺のこと好きにさせれば勝ち!




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