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"もしかしてもう終わったの?"






え、、先生…?

来ていたメールは入江先生からのもので


こんなこと、直接言えばいいのに…

なんでわざわざメールなんか…








"はい、終わっちゃいました;"




戸惑いながらそう返す、と





"そっか、PCはよく使うの?"


"はい、"


"んじゃあ特別タイピングテスト。チャット送るから開いてね、"











タイピングテスト…?

暇だろうからと、考慮してくれているんだろうか?

それとももともと考えてた?





特別タイピングテスト



『特別』という響きに

深い意味は無いと分かりつつも
嬉しく思ってしまう


そんな自分に虚しくなりながら
送られてきたファイルを開きチャット画面を開く









"今から僕がうつ文をそのままうってね"

"はい。"






"まず初めは簡単な文から…

おはようございます"


"おはようございます"











ホントにただのタイピングテストだ、となんとなく思いながら
言われた通りの文をうっていく

"おはようございます"





"お疲れ様でした"

"お疲れ様でした"










ただ、普通のタイピングソフトと違うのは





"お腹痛い"

"お腹痛い"




というような入江先生らしい文が時々入ってくること

いかにも先生らしい、と笑いそうになるのを頑張ってこらえタイピングを続ける。














"じゃー、終わり。流石結構うつの早いね"

"そうですか?"









そこで、すぐに返ってきていた先生の言葉が途切れた



タイピング終わったからもう終わりなのかな…?
となんとなく寂しく思いながらも
チャット画面を閉じようとしたとき










"あのさ"











突然出てきたその3文字に驚きつつ手を止める











しかし、待ってもその次の言葉がなかなかこない。


え、私からなんか喋った方がいい…?

でも あのさ ってことは今から何か言うんだよね?


でもどうしたんだろ。




なかなかこない次の言葉。


不思議に思っていたときだった





















"もし僕が君のことを好きだと言ったらどうする?"



















………は?


え、は、今なんて?


言葉だったら言った瞬間に消えてしまうけれど、今の言葉はパソコンにしっかりと残っている








ぼくが、きみを、すき…?







先生が、私を







……好き?












もう一度画面をしっかり見ても
整理されない私の頭







落ち着いて、考える









さっき言った




この気持ちは恋と呼べるほど大きいものじゃない






















前言、撤回します!
















私達の気持ちを伝えるのは




0と1との








二進法












"私も好きです"















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