−−−パタン。 鍵をかけて、念の為に開かないかもう一度確認してからオートロックの玄関ポーチを出た。朝日が反射する二階の角部屋。スニーカーの爪先を地面に軽くノックしたら、さっきぶつけた右足がじんわり痛んだ。 いつものあの部屋 帰ってきたら跡形もなく消えてるかも。やっぱり酔いが残ってましたとか、幻覚見てましたオチ? 眩しく光る窓。勿論目を凝らしても中は見えない。 でも、 もう、これ以上嘘は付きたくねぇ。 消えっかよ。 夢の続きでかまわない。 少しだけ現実を忘れたい。 とりあえず・・・今はコンビニまでBダッシュだ。 紙袋に詰め込まれた大量の漫画を持って久々に全力疾走。息を切らしながら、それでも速く速く。 こんなに 1分、1秒がスリリングなのは生まれて初めてかもしれない。 部屋に捕まえてある二次元の為に、ただひたすら息を切らせて走ってみた。 back | next | list |