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「優・香・里!」


チャイムが鳴り終わったと同時に目の前が突然鮮やかな色になった。

よく見てみると綺麗にラッピングされていて、とても豪華に見える包み箱だ。


「……何コレ」


怪訝そうな顔をして私は言った。そう言うと包み箱を差し出した私の友達、彩は面白くなさそうな表情をした。


「何ってプレゼントに決まっているでしょ!!もぉ〜」


頬を膨らませて拗ねる彩。そんな姿も可愛いと思うから嫌いになれない。
私は少し微笑みながら机に肘をついて彩に尋ねた。


「プレゼントって?」

「えぇ!?今日何の日だと思ってんのっ!?優香里の誕生日じゃなーい!」


 あぁ何だそういう事か。


「……悪いが彩、私の誕生日は今日から丁度一ヶ月後だ」

「嘘ー!?」


彩は驚いて胸ポケットからお気に入りのピンクデコ携帯を出す。多分私のプロフィールを見ているのだろう。

確認が終わったようで携帯をポケットに戻し彩は苦笑いをした。


「あははー、ホントだ。ごめんっ、取り敢えず受け取って!!生物だからっっ!!」

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