5.8
‥‥‥‥ええ!?
突然のマリアちゃんの告白に、私は目を丸くした。さっきまでは眠かったんだけど、一気に眠気も吹っ飛んだ。
薄々気付いてはいたけどさ、こうもはっきり言われると、さすがに、ね。
そこで、いきなりガラガラッと扉が開いた。
「カロンじゃないか、どうした?」
飛鳥さんが口を開いた。今はまだ授業中なのに、どうしてここに来たんだろう?堂々とサボタージュする私もどうかと思うけど。
「凛乃ちゃん!やっぱりサボっていたんだね。僕、凛乃ちゃんがいない授業なんて受けても意味がないよ」
そう言ってカロンくんが私の方へ近付いてくる。
「あら、カロンもここにいらっしゃったのですね」
カロンくんはマリアちゃんには何も反応しないで、私の前まで来ると、ぎゅっと私を抱き締めた。
「まあ!」
マリアちゃんが驚きの声を上げる。飛鳥さんがやれやれと肩をすくめながら、呆れた表情を見せる。
「僕は凛乃ちゃんが好きなんだ」
- 40 -
[*前] | [次#]
しおりを挟む