5.7
「さて、あたしは保健室に戻ろうとしよう。マリア、悩み事なら凛乃に相談するといいぞ」
「分かりました。ではそうさせて頂きますわ。凛乃さま、少しお時間を頂けませんか?」
私は迷ったが、かったるい授業を受けるよりかはマシかと思い、マリアちゃんの相談を聞くことにした。
場所はどうしよう。屋上だとまた鍵をかけられそうで怖いし……、それにバレそう。他に良い場所は‥‥、そうだ!
「飛鳥さん、保健室を使わせてください」
「ああ。なら、先生には具合が悪いからとでも言っておこう」
「助かります」
マリアちゃんの悩み事は、恋愛についてだった。まず初恋の話から始まり、好みのタイプ、そして現在片思いをしているという事だった。
猫にも人間と同じように、恋愛もするんだなーと思いつつ、マリアちゃんの話を聞いていると。
「この際、凛乃さまに言っちゃいますね。わたくし、椿さまが好きなんです!」
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