3.2



   *


次の日もシルフは帰ってこなかった。流石に私も心配になってくる。今日はちょうど休日なので、朝からシルフを探すことにした。


「シルフー!どこにいるのー?」


家の周りをくまなく調べたが、どこにもいなかった。人間の姿なら、簡単に見付かるんだけどな。

次の日も帰ってこないなんて、シルフの身に何かあったのだろうか。ある組織に見付かって研究されているんじゃ、とそこまで考えてやめた。

バカバカしい。その内ひょこっと帰ってくるでしょ。猫ってそんな生き物だもん。
そう思って家に帰ろうとした時、携帯が鳴った。梨絵からの電話だった。


「もしもし」

「凛乃っ!昨日もウェルディが帰ってこなかったの!あたし、心配で心配で‥‥一緒に探してくれない!?」

「うん、いいよ」


ウェルディを探していれば、シルフも見付かるかもしれない。私は携帯を握りしめて、梨絵の家へ向かった。


途中まで梨絵と一緒に探していたけど、用事があるからと帰ってしまった。日が暮れるまでまだ時間があるし、もう少し探してみよう。

すると、偶然そこに歩いていた幼馴染の保仁に会った。こうやって見ると、中学の時とは違って大人っぽくなったな、なんて私何思っちゃってるんだろっ。


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